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愛すべき彼女と肉塊
【学園物 官能小説】

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Runa:「獣の目」-1

「はぁっ…んっ…。」

最近、所構わず触っちゃう。

現在10時半。午前中にあった補習は終わって、誰もいない第3校舎の最上階の女子トイレの個室に私はいた。

苦手な英語科目の補習と、体育で参加できなかったプールの補習のために、夏休みだというのに私は学校に通っていた。

そして、授業で分からなかったところを”補う”はずの補習も、雑念のせいでろくに頭に入らない。

あの日からずっとそうだった…。

あの部屋での出来事。私は、勇樹にお預けされかけて、思わず自分の欲望の片鱗を曝け出してしまった。

「(気持ち良くして欲しいだなんて…。ますます勇樹くんの思う壺じゃん…。)」

学校のトイレの便座の蓋に座って、フラッシュバックする勇樹の部屋の中での出来事。

『ほら、瑠奈ちゃん見て。こんなにいやらしい表情してるとこ、写真に撮られちゃったんだね。』

私と勇樹が絶頂に達して、帰る準備をしていた時、勇樹は悪意のある笑みを浮かべながら私の横に座った。

そして、私が嫌がるのを分かっていながら、撮った写真のデータフォルダをこれ見よがしに、見せつける。

彼が得意とする雰囲気作りにまんまと乗せられた私は、写真を撮られていることなど、あまり意識していなかったせいで、散々体を弄られているのを激写されていた。

鏡に映る、派手な下着を身に着けて、快楽の悦びに溺れている私の表情。

自分の体が鏡に映った姿は、自分が知ってるものよりも、数倍厭らしいように見えた。

胸は綺麗な色をしたブラジャーの布に覆われていて、ショーツには私のあそこから出る、女の液体が染みていた。

自分の体の余計な肉の多さを改めて痛感させられ、勇樹以外の人間にこんな姿は見せられないと思えた。勇樹ですら、見せることに抵抗がないわけではないのに。 

ニップルクリップで飾り付けられた私の乳首。

いつものように私と話してる時に見せる、ニタニタ笑いの表情とはまるで異なった、勇樹の私を愛撫している時の真剣な表情。

そんな勇樹の愛撫に感じて、顔が緩みきった私の表情。

そして、勇樹の唇によって痕を散々残された私の真っ赤になった胸元…。

鏡で見ている時も自分のいやらしい姿がチラついて、すごく恥ずかしかったのに、この写真に納まっている私は…。

最早アダルトビデオのワンシーンを撮られているような気分だった。

自分とよく似たAV女優が写真に写っている。そう信じたかったのに。

「はぁっ…はぁっ…」

気分が昂ぶって、ショーツがこれ以上染みないように、私はショーツを脱ぐ。

男の人の肉棒みたいに、硬く、少しだけ膨張した乳首が、服の締め付けを不快に感じているような気がして、制服のボタンを上から一つずつ外していく。

そして、シャツを脱いで私は自分の胸元を見る。

勇樹にしつこいほどつけられた、胸元の彼の独占欲の痕は、今はもうほとんど目立たなくなってきた。

でも、この痕を見る度に私は、あの写真に写っていたのが紛れもない自分なんだと自覚させられる。

なぜなら、勇樹につけられたキスマークと写真に写っている私に似た誰かさんと思いたいその人の痕は、紛れもなく同じなのだから。

この痕が、私の頭からあの日の過激な出来事を忘れさせてくれない。

だから、こうして私は所構わず…何度も何度も、一人であの日を思い出しては、自分を沈めているんだろう…。

勇樹に残された痕は、隠すのがすごく大変で、プールの補習にもなかなか行けずにいた。

でも、その痕もようやく消えようとしていた。

「(消えてしまうんだ…。)」

どうしてか、いざ消えてしまうと思うと余韻が霧散していくような気がして、胸の奥が熱くなる。

消えて欲しいけど、消えて欲しくないようなそんな気分。

11時を回るより少し前に、私は便座の蓋の上で絶頂を迎え、トイレを出た。

今日はやっとプールの補習に出ることができるが、プールの補習が始まる時間は14時からで、時間が余っていた。

お昼ご飯は、コンビニに買い出しに行くとして…まだ時間がある。

そう思った私は、プールの更衣室へ向かう事にした。

先に着替えて、上から制服を着てしまえば、補習の時間になった時に制服だけ脱いで水着に着替える手間が省けると思った。

更衣室には、案の定誰も居なかった。

今の時間も、別の科目の補習があるため、私以外の人は補習を受けているので、誰も居ないのは納得できる。

鞄の中に入れていた学校指定の水着を身に着ける。

なんだか、以前着た時よりも少し窮屈に感じる。

特に胸の辺りだ。

勇樹(あいつ)に触られまくってるせいなのかな、なんて考えてしまう。

「んっ!?」

水着の上から、シャツを羽織ろうとした瞬間に、背後に人の気配がしたのと同時に口を塞がれた。

腕を使って抵抗しようとしても、口を塞がれるのと同時に、腕が動かせないように胸の下辺りで絞められてしまった。

ここには誰もいなかったはずなのに。

「声を出すなよ。」

相手の声は、ヒソヒソ声で話しているので誰なのか分からない。

最初は、驚きの方が大きかったが、次第に恐怖心が大きくなっていく。

私の声は、この男が口を塞ぐ手のせいで誰にも届かない。

口を塞いでいない方の手が、私の胸を触り始める。

それとほぼ同時に、うなじの辺りに男の舌のザラザラした感触が体に伝わる。

この蒸し暑い更衣室の空間で、唾液の生温かさが気持ち悪くて思わず身震いをしてしまう。

気持ち悪いのに、私の体は…誰か…。



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