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真田拾誘翅(さなだじゅうゆうし)
【歴史物 官能小説】

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拾伍-1

 風魔小太郎との交接で、はしなくも感じ、燃え上がり、結局、小太郎が吐精する頃には三度、絶頂を迎えてしまった宇乃だった。

「…………………………………………」

不覚にも喜悦の体(てい)を晒した宇乃は、うつ伏せになったまま唇を噛んでいた。
 小太郎は「なかなか良かったぜ、おまえの開(ぼぼ)」という捨て台詞を残して部屋を後にした。
 入れ替わりに入ってきたのが伊賀者の頭領、高坂八魔多だった。その面体を見たとたん、宇乃の脳裏に凄惨な光景が浮かんだ。八魔多に担ぎ上げられたお国が舌を噛み切って自害する光景が……。

『おのれっ…………』

怨嗟の視線で八魔多を射るも、相手は意に介せず、無造作に衣を脱ぎ捨て、わざとゆっくりと下帯を外した。
 股間の一物はすでに十分、臨戦態勢になっており、鎌首が臍(へそ)を叩きそうだった。亀頭は五分(約1.5センチ)ほど下に真珠の輪を従えて厳めしく、肉棒は肘から先の腕、それと比肩する量感だった。
 そんな逸物を目の前にして、宇乃はとっさに傍輩の久乃の言葉を思い出した。

『高坂八魔多には重々気をつけるべし。万が一犯されるはめになったら、その化け物じみた陽物で「魔味」とも言える愉悦を味わわされ、果ては呆けてしまい、木偶(でく)と化すそうな……』

そして、八魔多にさんざん嵌め倒され、木偶さながらになってしまったお国の姿をまざまざと思い出した。

『あの気丈なお国姉(ねえ)さえ呆けてしまう八魔多の魔羅……。それが今、私に襲いかかろうとしている』

宇乃は横臥したまま後ずさろうとした。ゆっくりと近づいてくる八魔多。その目が異様な光を帯びていた。性欲に駆られるだけではない、何か目論んでいるような、そんな目をしていた。

『私もさんざん犯され、呆けたあげく、あやつの言いなりになってしまうのか……』

得体の知れぬ恐怖を感じ、宇乃は腰を浮かせて逃げようとした。が、八魔多の腕が一瞬早く伸び、傀儡女は偉丈夫に抱きすくめられてしまった。そして、図らずも後背位の格好になったと思いきや、いきなり、化け物魔羅の先端が秘口にグゥーッと押しつけられた。脚をばたつかせて必死に逃げようとするも、物凄い膂力で押さえつけられる。

『ああ……、国姉の敵(かたき)に犯されてしまう!』

膣口に圧が掛かる。今まで何人もの男を相手にしてきたが、かつて無い圧の掛かり方だった。それだけ巨根、それだけ野放図な大きさの亀頭ということである。
 宇乃の心に添って必死に閉じようとする膣口。そこをごり押しでこじ開けようとする亀頭。なかなか門は破られない。傀儡女の修行で開(ぼぼ)の引き締めを長年行った賜であろうか……。

「なかなかにしぶとい女だのう。……気が進まぬが、お婆の淫薬をひとつ使ってみるとするか」

八魔多は悶堕膏の入った二枚貝を手に取り、軟膏を指で掬って女陰へ塗りつけた。そしてまた魔羅のねじ込みを再開する。膏薬が潤滑剤となり、亀頭のめり込みが容易になる。
 宇乃は歯を食いしばり、秘口にも同様に力を込めて抵抗したが、ついに野太い雁首がズルンッと埋没する。続いて真珠を埋め込んだ輪も膣内に消える。その二段階の刺激で、宇乃の尻肉がひくついた。
 先っぽが入ってしまえば続く肉胴の挿入はたやすかった。しかし、八魔多の魔羅は竿の太さも尋常ではない。膣壁をグワッと押し広げ、その圧に宇乃は目を剥いた。さらに長さも破格であり、子宮口に亀頭がめり込み、なおも入れてくるので子宮全体が身体の奥へ押し込まれそうだった。

「ぐぐっ…………、ぐむう!」

宇乃の顔が苦悶に歪む。が、八魔多がズルズルと魔羅を後退させると、女の表情が一瞬、変化した。「喜悦」が垣間見えたのである。

「んはっ」

という甘い声も漏れてしまい、宇乃は慌ててそれを飲み込んだ。
 動揺する女を八魔多は余裕の表情で眺め、後ろどりの体位でゆっくりと攻め立てた。

「んんっ…………、んおっ…………、んはっ…………」

どうしても声が出てしまう宇乃。雁首と真珠の輪という二重亀頭は尋常ならざる快味をもたらし、膣襞をグリグリやられて秘口からは早くも悦びの白い汁が夥しく流れ出ていた。
 八魔多ほどの怪物魔羅だと痛みも伴いそうなものであるが、先刻、小太郎によって三度ほど逝きに達した女陰はすでに十分練れており、感じるのはヒリヒリするほどの気持ちよさだけだった。

「おう。けっこう締まりのいい開(ぼぼ)だな。こいつは楽しめそうだぜ」

八魔多は宇乃の尻肉をガッシリつかみ、ねっちりとした腰使いで緩慢に抽送を繰り返す。
 圧倒的な存在感の魔羅なので、速い出し入れでなくとも快味は十分に掘り起こされ、女の腕や臀部には鳥肌が浮かぶほどだった。

『な、なんという快感……。これまで味わったことのない、まさに「魔味」ともいえるおぞましい快感』

後ろ手に縛られたまま尻を突き上げ、淫洞に巨根を嵌められる傀儡女。その表情はまだ気丈さを保ってはいたが、ややもすると喜悦に崩れそうだった。

『ああ……、国姉もこのように攻められ、腑抜けになっていったのか……。高坂八魔多、げに恐ろしき男……』


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