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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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狂った日常-2

 ある大豪邸の一室で、それは決まった日に儀式のごとく行われていた。
地下室の片隅にあるその部屋は、この屋敷の主人しか入れない秘密の部屋だった。使用人おろか、彼の妻であってもその部屋に近づくことさえ許されなかった。
屋敷の者たちは皆、その部屋にはこの屋敷の権利書や遺言書など、この一族の全財産が管理されているのだろう。そしてその部屋には、何か仕掛けがあって近づく者は命を落とすかもしれない。そう恐れ、段々と皆はその部屋の存在の事すら忘れていった。

 その忘れ去られた秘密の部屋で、一人の少女が気だるい表情で簡易なベッドに横たわっている。少女の名前は、五十嵐絵茉。この春、高校一年生になったばかりの15歳。
日本人形のような漆黒の艶のある長い髪の毛と、西洋を思わせるくっきりとした二重のつぶらな瞳を持ち合わせる彼女は、どこかエキゾチックな雰囲気をかもしだしていた。
更に華奢な体つきをしており、儚げな美少女という言葉がぴったりだ。

 彼女はこの薄暗い秘密の部屋で、これから待ち受けるいつもの儀式を一人待っていた。
しばらくすると、この部屋に向かってコツコツコツ・・・と足音が聞こえてくる。
そう、いつもと同じ歩幅で歩く足音が。
ガチャリと鍵を開ける音が聞こえると、すぐにドアが開き中年男性が姿を現す。


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