投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

年下カレシ
【女性向け 官能小説】

年下カレシの最初へ 年下カレシ 36 年下カレシ 38 年下カレシの最後へ

初デート-6

映画館が入ったショッピングモールに着く。
平日の午前中とあって、客はまばらだった。

「奈々子さん、おなかすかない?」

「あ、もうすぐお昼だもんね。先に何か食べようか?」

「俺、お腹ペコペコ。」

「葵君は何が好きなの?」

「何でも食べれるよ。奈々子さんは?」

「私も・・・。」

彼女は気がついた。
そういえば、いつもデートの時は幸雄が店を決めてくれていた・・・。

彼女は自分でレストランを探したことなんてなかったのだ。
今まで幸雄に頼りっきりで、
自分は何もできない空っぽな人間だと思い、情けなくなる。

「どうしたの?奈々子さん・・・。具合悪い?」

「あ、ごめん!何でもないの。あ、あの定食屋さんは?
私、和食好きなんだ。葵君は食べれる?」

「いいよ。」

そうして彼らはショッピングモールの一角にある定食屋に入った。
我ながら定食屋なんて、色気がなかったかもしれない・・・。
きっとこのくらいの年の子は、女の人はもっとお洒落なカフェに
行きたがるものだと思っているかもしれないのに。
と奈々子は思ってしまった。

いつも幸雄が予約するレストランは
イタリアンやフレンチレストランばかりだった。
彼はワイン派だったのだ。
奈々子は本当は、日本酒や焼酎と共に和食を食べるのが好きだったが、
彼に言え出せないまま、ずるずると何年も過ごしてきてしまっていたのだ。


年下カレシの最初へ 年下カレシ 36 年下カレシ 38 年下カレシの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前