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あるお伽噺
【ファンタジー 官能小説】

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ティエラの過ち-5

それから私は、あなたも産まれたあの村にたどり着いたの。
着いた頃には脚はもうボロボロ、
あんなに城の外を走り回りたいなんて思っていた私は、愚かだった。

もう歩けない、そう思って倒れそうになった時、たまたま木こりの男と出会った。
彼は、私を熱心に看病してくれたわ。
私の付き人はその時、亡くなってしまった・・・。


私はもう行く当てもなかった。
彼に家に置いてもらえるように必死で頼んだわ。
彼はとても優しくて、誠実な人だった。村人皆から慕われていたわ。
そんな人柄に私は惹かれて、私たちは愛し合って結婚して、娘が産まれたの。
それがティアラよ。


私はもうあの王国へは戻れない。
両親にいっぱい迷惑をかけてしまったし、使用人も殺してしまった。
私はあの村でひっそりと生きていくことに決めたの。

夫と娘と共に暮らして16年、ついにロイクの盗賊集団が村を襲った。
私は彼の手下の一人に捕まってしまい、他の女の人たちと一緒に手に縄をかけられ、
列になって歩かされた。


野山を歩かされてから数日後、転機が起こったの。


私たちの正面から、どこかの国の馬が数十頭駆けてきた。
盗賊たちが急に怯みだした。
彼らは私たちを茂みに追いやったわ。ここに隠れていろって。

私はこの隙に逃げなきゃって思ったわ。
何処かの国の騎士は盗賊を取り締まっている部隊みたいで、
数人の盗賊を殺していった。
私はその国の旗がどこかで見たような気がした。
良く考えると、二番目の姉が嫁いでいった国の旗だと思いだしたの。


私は隠していたナイフで繋がれている縄を切ったわ。
他の村人たちの分も夢中で切っていた時、一人の盗賊が気がついてしまった。
私は彼ともみ合っているうちに、斜面を転がり落ちてしまった。

私一人だけが、みんなから離れてしまった。
盗賊は私を放っておいた。
一人ぐらいいなくなっても、バレやしないだろうと思ったのでしょうね。
暫くすると、騎士たちが去って行った音が聞こえた。
それから多分、隠れていた盗賊たちと村人たちは再び歩き出して、
アジトに向かったんだと思うの。


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