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あるお伽噺
【ファンタジー 官能小説】

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待ち人-2

ティアラが一歩足を踏み出した時、後方から馬の足音が聞こえた。
もしかして、サミュエルが迎えに来てくれたのだろうか?

さっきはもう、あんなやつに頼らないなんて思っていたのに、
一人になって心細くなったティアラは、
心のどこかで自分を探しに来てほしいと願っていた。


彼がいないと自分は何もできない。
ティアラは初めて会った時からそう気がついていた。
彼女は目を輝かせて、音が聞こえる方角を見据えた。


全部で5頭、馬がこちらに近づいてくる。
しかしそれらは見覚えのない鞍をつけた馬たちだった。


(・・・違う、サミュエルじゃない。

どうしよう、見つかる前に何処かに隠れなきゃ。

でも隠れる場所なんてどこにも見当たらない。)


オロオロしていると、あっという間に馬にまたがった男たちが、
彼女を目がけて向かってきた。

先頭にいた大男が、素早く馬から降りて彼女に話しかけて来た。


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