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“魔”の代償〜狙われた人妻事務員〜
【熟女/人妻 官能小説】

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接近-5

 紗英が復帰して暫くすると恒例の飲み会が行われる。紗英も産休の時以外は必ず出席していた。若い頃は飲んだ勢いでエッチな話にもそれなりに対応していたが、30歳を超えた辺りから母親でもある自覚も伴い、そういう会話からは遠ざかっていた。若い男性社員は若い女子社員と騒いでいるし、紗英は年相応の男性社員と落ち着いた話をしているのが普通であった。健太郎は女子には飲み会の時に自分の周りには来ないように言っていた。以前女子の間で健太郎を巡り小競り合いが起きたからだ。それ以来女子の間では暗黙の了解的に抜け駆けはしないという掟が存在していた。
 居酒屋につくと席順が渡された。健太郎が席につくと隣は紗英であった。
 「どうも〜!」
紗英は健太郎にお辞儀しながら笑う。
 「宜しくね。俺のこと、あまり酔わせないでね?」
 「アハハ」
自然な感じで入れた。全員が揃い挨拶があり飲み会は始まった。
 「お疲れさまです。」
紗英が健太郎にビールを注ぐ。
 「ありがとう。藤間は?ビール?」
 「うん。」
健太郎がビールを注ぐ。
 「帰りどうするの??旦那さんが迎えに来るの?」
 「ううん?近くに友達がいるから送ってもらうの。」
 「そうなんだ。じゃ飲めるね。」
 「あんまり強くないから飲めないよ。」
 「え〜?結構昔から飲んでたじゃん?」
 「すぐ酔っ払っちゃうだけだよ。」
今までまともに話した事がないとは思えない程に滑らかな会話は続く。
 飲み会という事で普段よりお洒落をしてきたのだろう。なノースリーブのシースルーっぽい白のブラウスに膝くらいまでの丈の紺のスカートだ。落ち着いた服装だ。
 「いつもよりお洒落だね。」
 「えっ??」
ドキッとした紗英。正直嬉しかった。最近は女として見られるよりも母親として見られる事が多くなった紗英。女の部分を褒め倒し気を向かせようとしていた健太郎の策略にあっさりはまる。
 「でも男の人はほら、若い子みたいに肌の露出が多い方が好きなんじゃないの?」
若い女子社員を見ながら言った。
 「てか俺もそこまで若くはないからね。若い時は確かにそうだったけど、俺も歳とともに趣味も変わるんだよね。今は落ち着いたファッションがいいなって思うし、素敵だよ。」
 「あ、ありがとう…」
照れる紗英。あまりに舞い上がりすぎて自分でも信じられ無いような言葉を口にしてしまう。


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