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あなた〜you〜
【女性向け 官能小説】

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Thank you.-1


「乃恵・・・この問題、間違ってる」
「え?」

お互いに講義のない火曜日の2限目。
自習室で勉強をするという乃恵に付き合って
パラパラと雑誌をめくる。

「第二外国語?乃恵、英文だろ?外国語得意なんじゃないの?」
「いえ。英語は好きなんですが・・・」

ドイツ語の基礎だろう。
「ちょっと待て。乃恵ドイツ語の基本から分かってないだろ?」
「・・・・」

ふと見たノートの中の問題は対して難しくもないのに
数問間違えていた。

「あ?ちょっと見せてみろ」
「あ・・・」

俺は無理やりノートを奪ってパラパラとページをめくって
どれぐらい理解しているかを確認した。

割と始めのうちに躓いてるな。

「・・・・乃恵この後の授業なんだっけ?」
「3限で今日は終わりです」

「んじゃ、3限が終わったら―――俺んチ来い。
ドイツ語の基礎の参考書があったはずだ」
「え!良いです」
「それ・・・単位落とすぞ?」
「・・・・」

見る限り他の単元はそこそこ良い部類に入るのに
ドイツ語だけダメなんだな。

「なんでドイツ語なんかとっちゃったんでしょう」

いや・・・
自分でとったんだろう?

軽くため息をついた乃恵に可笑しくなったが
次の言葉で苦笑に変わった。

「でも神がお導き下さったんですよね。頑張ります」

なるほど。ポジティブな奴。神、ね。
頑張ってくれ。




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