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真田拾誘翅(さなだじゅうゆうし)
【歴史物 官能小説】

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-3

「さあ、早喜。覚悟を決めよ。……褥(しとね)に参るぞ」

幸村に手を引かれ、処女奉献の場に臨む早喜。
 衣を脱がされ、寝かされ、添い寝され、早喜は「ああ、いよいよだ」と身体を固くした。幸村はそんな少女に対し、まずは心を解きほぐすことから始めた。
 耳元で何やら囁き、それが繰り返されるうちに、早喜の顔は、やがて、嬉し恥ずかし、という具合になり、そして、うっとりと夢見心地の表情となった。そうしてから、幸村はゆっくりと身体に触れ、早喜の感じる部分を探った。
 この娘は耳と首筋、そして太腿の内側に感じる壺があるようだった。それらを順番に、念入りに愛撫してやると、

「あ…………、うーーーん…………」

可愛さ八分・切なさ二分の声を漏らし始めた。そこで幸村は、さらにじっくりと愛撫を続け、早喜の頬に朱が挿した頃合いを見計らって、いよいよ乳房に手を添えた。

「やっ…………」

寝たまま身をすくめる娘。しかし、幸村の手はまた、ごく浅い膨らみの乳房に触れ、撫で回した。そして、一瞬、男の指が早喜の乳首をかすめると、

「ひっ…………」

娘の身体が跳ねた。早喜は、その名のごとく、喜びをすぐに身体で示す娘だった。

『わしの顔は、にやけているであろうのう……。いかんいかん』

幸村は自戒しながらも、その手は下ろされることなく、さらに乳首を弄んだ。

 そして、早喜の顔が真っ赤になった頃、太腿の付け根に手を入れ、幼き秘唇に触れた。
 ここで、さらに甘く鳴くかと思いきや、

「やだ。すけべえ! ……佐の殿、すけべえ!」

甲高く発せられた早喜の言葉に幸村はきょとんとし、続いて、大笑した。

「そうか、たしかにすけべえだな、わしは」

笑いながら早喜を「愛(う)いやつ」と思った。そして、懇切丁寧に愛情を込めて、このうら若き乙女を開いてやろうと思った……。


 娘たちが無事「女」になってしばらく。
 早喜と沙笑は九度山の麓を流れる丹生川で水練を行っていた。しばらく泳いで岸に上がり、岩に腰掛ける二人の娘。腰布を巻いただけで微かな膨らみの乳房が露わ。すんなり伸びた脚に脂が乗り始め、そこはかとなく色香が漂っていた。これも、破瓜を済ませた所以(ゆえん)であろうか。
 早喜がなにやら低く歌いながら髪を乾かしていると、唐突に沙笑が聞いてきた。

「おぬし、あの夜、痛くはなかったか?」

早喜は驚き、そして言葉を捜したが、ややあって素直に痛かったと答えた。しかし、自分を大事に扱ってくれた幸村の気遣いが嬉しくて、痛みは問題ではない、というのが早喜の本音だった。

「少しは気持ちよかったか?」

重ねて問われ、早喜は返答に詰まった。否と答えれば「嘘をつけ」と言われ、応と答えれば「早熟じゃのう」とからかわれるに決まっていた。

「そういう沙笑はどうだったのじゃ?」

「んーーー。あとのほうで、ちょっとばかし気持ちよかった……かな?」

整った顔に薄ら笑いを浮かべる沙笑。

『すけべえだ、こいつは』

早喜は心の中で呆れ返った。

「あっ、おぬし今、すけべえだ、と思ったであろう」

「思ってねえ」

「思った!」

「思ってねえ!」

あとは河原で追いかけっこがしばらく続いた。
 その様子を対岸の葦の茂みから窺っている男の影があった。それは開闢(かいびゃく)してまだ二年の徳川幕府、そのひとつの組織が送り込んだ忍びの者だった。流刑の真田一族を見張るのが主な役目であったが、草の者(忍者)を用いるのが得意な真田の現状、それを把握するのも役務のひとつだった。


 昌幸の屋敷わきの小屋。
 早喜と沙笑を除く八名の少女らが真田紐をこしらえていた。以前は、しゃがみながらの作業だったが、今は普通に正座をして手を動かしていた。だが、彼女らに命じられていたことがあった。

〔 七度ばかり秘所に力を込め、三度休み、また七度秘唇を引き締め、また休む。その繰り返し 〕

これを作業中にも行う。目的は女陰の締まりをよくすること。
 真田の傀儡女(遊女)としての修行がすでに始まっていたのであった。女の武器は一にも二にも締まり。「数の子天井」やら「みみず千匹」などは万人に一人の存在。しかし「締まり」は努力しだいで誰でも手に入れることが出来た。
 また、避妊の仕方も学んでいた。真田の傀儡女たちは交合することが地女(その土地の一般の女)に比して遙かに多いので孕む危険性も多い。そこで彼女らは交接する前に密かに女陰の奥へ薬を塗り込める。酸っぱい実である房酸塊(ふさすぐり)を煮詰めて作った薬で、完璧ではないにしろ避妊効果があるという。精子が酸に弱いということは現代科学では解明されているが、真田の庄の女がどういう経緯でこの薬をこしらえたかは定かでない。


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