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冷たい精液
【女性向け 官能小説】

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Scene 6-1

「会場を決めよう!(挙式の6-4ヶ月前)」
会場の下見、申し込み、契約まで。人気の会場は早めに予約が吉!キャンセル待ちも早い者勝ち!

「ドレスを決めよう!(挙式の5-3ヶ月前)」
女性にとって一番楽しくて大変な衣装選び!資料請求して気になるドレスは試着を申し込もう。ダイエットも計算に入れてしっかりフィッティング。見栄を張りすぎるとサイズ直しには結構時間がかかります。男性の衣装選びも忘れずに…。

「招待するゲストをリストアップしよう!」
大事な式に誰を呼んで誰を呼ばないか、じっくり悩んで決めよう!できれば2ヶ月前には招待状の投函を。

「結婚式のアイテムを決めよう!(挙式の5-4ヶ月前)」
もらって困る引出物も、選ぶときは真剣に!

「2次会会場を決めよう!(挙式の5-2ヶ月前)」
結婚式の2次会は独身参加者にとっては出会いの場!料理は2の次、雰囲気重視で。

「結婚指輪を買おう!(挙式の4-3ヶ月前)」
世界にひとつだけの結婚指輪!とっておきのお気に入りを選びたい。リング裏にメッセージを刻印したり、誕生石を埋め込んだり…こだわりすぎると買い取り価格が落ちることも…。

「キレイな新婦になるための準備を始めよう!(挙式の5-1ヶ月前)」
個人差もありますが、最低2ヶ月前にはスタート!場合によっては半年前から!ブライダルエステコースとダイエットで自分史上最高の美人を目指そう!

「披露宴のプログラム・演出を決めよう!」
暴走しすぎて他の参加者ドン引き&失笑、なんてことにならないように出し物の内容も事前にチェック!BGMやスライドに二人の愛の思い出を込めて。(どれだけ込めても料金は一緒!)

「最終打ち合わせ&当日の準備」
ヘアメイクのリハーサル、ドレスの最終フィッティング、司会者との打ち合わせなど、当日に向けての最終準備。花嫁の手紙や花婿の謝辞は噛まないように何度も練習!

「いよいよ当日!笑顔を忘れず楽しんで!」
いよいよ晴れて夢に見た結婚式!どんなにしっかり準備したつもりでも、本番にアクシデントはつきものです。われわれ会場スタッフがしっかりサポート!




「やること一杯あるね、これから…。」

業者に渡された結婚マニュアルをめくりながら、康介はため息交じりの声を上げた。

「うん…。はい、コーヒーどうぞ。」

熱いコーヒーの入った2つのマグカップをテーブルに置き、香織は康介の向いに腰を下ろした。

「ありがとう。いろいろお金もかかりそうだね。」

「ほんとに…。なんか、ごめんね。」

「香織が謝ることないって。結婚申し込んだのは俺なんだから。」



新入社員で入って来たときから、きれいな黒髪で、どこかクールな印象の香織は同期の他の女性社員よりも大人びて見えた。

香織のことを「クールビューティ」とあだ名する者もいた。

まっすぐに心の奥を覗き込んでくるような香織の目に見つめられると、康介はうまくしゃべれなくなる気がしていたが、徐々に打ち解けると、香織の笑顔にはやはり若い女の子の可愛らしさがあった。

気がつくと康介は香織の表情、しぐさ、服の上から盗み見る身体の線を仕事中にもこっそり目で追うようになっていた。

香織がいつ他の奴等に横取りされるか、康介は内心気が気ではなかったが、不思議と男の噂は聞かなかった。

出会って2年が過ぎた頃、康介は勇気を振り絞って香織を食事に誘った。

康介は今でも、その時のことをはっきりと覚えているし、その時の自分を褒めてやりたいとも思う。

一瞬驚いた様な表情を見せた香織は、かすかに顔を赤らめながらOKしてくれた。

付き合ってみて分かったことは、香織の女子力が非常に高いことだった。

時々作ってくれる手料理はどれもおいしかったし、どちらかというと尽くしてくれるタイプだと思った。

それから3年の交際の後、康介は香織に結婚を申し込んだ。



「でも私頑張るから…。康介に迷惑かけないように…。」

結婚マニュアルの表紙で笑う幸せそうなカップルの写真も、今の香織には以前のように輝いて見えない気がした。

「ちょっと無理してる?最近。なんか顔色優れないみたいだけど。」

「そんなことない…。生理が始まっちゃって、ちょっとお腹痛いだけ。」

初めて香織が康介についた小さな嘘だった。



その晩香織は康介の部屋に泊まった。

いつものように同じベッドで寝たが、康介は無理にセックスを迫ろうとはしなかった。

眠っている香織の足下から、一匹の蛇が音もなく潜り込んでくる。

ひんやりとした滑らかな感触が、香織の脚に絡みつき、ゆっくりと這い上がってくる。

逃げようにも、香織は全く身体を動かすことができない。

ちろちろと香織の肌をくすぐるような、舌の動き。

素裸の香織の身体を優しく締め上げながら、太ももの間に鎌首を滑り込ませていく。

「…っ…!」

ベッドに起き上がり両手で確かめてみたが、下着はつけているし蛇もいなかった。

激しい動悸がゆっくりと治まっていく。

隣の康介は安心しきった顔で、安らかな寝息を立てていた。

リビングのテーブルで香織のスマホが震え出す。

そっとベッドを抜け出す。

見慣れない番号からの着信はいつもなら無視する香織は、電話に出た。

「…。」

「もしもし。誰か、分かるよな。」

「部長…。」

「DVDは、愉しんだか?」

「…どうして…。」

「声が小さいな。柳本と一緒か?」

「…はい…。」

「明日19時、この前と同じ店、いいね。」

香織の返事を聞くことなく通話は切れていた。






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