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優等生は落ちこぼれ〜学校では教えてくれないこと〜
【痴漢/痴女 官能小説】

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小手調べ-2



夕方のこの時間、ビジネスマンの乗車率はそこまで高くないが、学生が乗り込むため、車内は混雑している。
今朝奈緒子がやった逆壁ドン―――今まさに野田がやっている壁ドン―――これが不自然ではない程度の密度だ。

ごくわずかに二人の密着度に違和感を持つ者もいるが、着ている制服を見てこんな解釈をする。
―――なんだ、高校生のカップルがイチャイチャしてるのか―――

咳払いをしてその場を立ち去る者もいるが、最終的に二人の周りに残るのは、本当に気づかない者か、二人を背に、視界に入らないようにする者か。
せいぜいそのくらいだ。


ドアが閉まると、電車が走り出す。
―――こちら側のドアは、この駅を過ぎると、奈緒子が乗り降りする駅まで開かない―――

野田はドアから奈緒子へと視線を戻した。

(わからないなら、わからせるまでだ。)

「じゃあ・・なに考えてドキドキした?
俺の顔?それとも―――」

奈緒子の瞳が揺れた。
顔を真っ赤に染めて、視線を逸らす。
すると、くつくつと押し殺したような笑い声が聞こえた。

野田が耳元でささやく。

「ククッ、素直だね。ナオチャンの頭の中は、俺のチ○コでいっぱいだったんだ―――。エッチだね」

チュッと、左の耳元にキスを落とし、耳たぶを口に含んだ。
舌で包み込み撫でるように舐めると、軽く吸い込みながら、唇を離す。
そのまま、耳の中に舌を差し込んで、なぞるように舌先でねぶる。

頬に触れていた右手は、右耳の形を確かめるようにそっと指先で撫でた。

「ん・・ふゥ・・ッ」

左耳でぬるぬると動く舌。
クチュクチュ・・と響く水音。
くすぐられているような右耳。

胸に触れられたときにも感じたぞくぞくとする感覚が、ふたたび蘇る。

奈緒子は身を縮こまらせて固まりながら、得体の知れない感覚に堪えていた。

「―――感じてるの?」

耳を嬲っていた唇を首筋へ移動させながら囁く。

首筋から喉元へ、さらに鎖骨まで唇を這わせると、そこで軽く歯を立てた。

カリッ――――

「あっ――――!」

突然、ビリッと電流が走ったような感覚に襲われる。
思わず首をのけぞらせると奈緒子の白い喉が露わになる。

歯を立てた鎖骨に舌を這わせながら、耳を撫でていた指先で、顎から喉へとなぞった。

「は・・、やめ・・っ」

そのとき、きゅっ――――と、野田の制服の左胸あたりをつかまれた。

ごくり、と唾を飲む。

(嘘だろ。なんだよ、これ――――。こんなエロい樋口って・・アリかよ・・)

潤んだ瞳。
自分の服を握りしめる細い指。
紅潮した頬。
熱い吐息。
小刻みに震える小さな躰。

何もかもが扇情的だった。

目を閉じ、息を吐いた。
今すぐ奪ってしまいたい衝動に駆られるのをぐっと抑えこむ。

(いくらなんでも、ガッツキ過ぎだろ俺。焦らず行こうぜ――)

そもそも、電車の中で同級生に卑猥なことをしている時点でアウトだということには微塵も気づかない。
日中刺さりまくりだった奈緒子の視線が、野田の理性をいくらか崩壊させていたのだろう――。


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