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優等生は落ちこぼれ〜学校では教えてくれないこと〜
【痴漢/痴女 官能小説】

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記憶のない1日-1



――はぁ、はぁ。

「はよっ!ナオ。」

下駄箱に手をついて上がった息を整えていると、親友の香澄が声をかけてきた。

「あ・・おはよ、香澄。」

榊香澄。
バッチリメイクにつけまつげ、カラーコンタクト。
パンツが見えそうな丈の短いスカートに、ふわふわの茶髪はブリーチとパーマをかけている。
奈緒子とは正反対の、ギャル系女子高生だ。

「どした?そんな息切らせて。まだ授業始まるにはだいぶ時間あるぞー?」

「う、うん。ちょっとね。」

見た目の女子力が足りない、と評される奈緒子とは逆に、香澄には中身に女子力が足りていなかった。
そんな香澄にも最近、“たっくん”という彼氏が出来たそうで、その“たっくん”の話をするときはひとりの恋する乙女に変身する。

「それより聞いて聞いて!昨日、たっくんとホテル行っちゃったー。」

「えっ」

「たっくんてば激しくてー、5回もシちゃったしー。あたしもぅくたくたー」
「しかもね、“愛してる”とか超ゆってくんのー。すごくない?あたし超愛されてるよねー!!キャー!ウフフッ!さ、行こ行こ!」

矢継ぎ早に繰り出された香澄のマシンガントークは一方的に完結され、完全に置いてきぼりをくらった奈緒子は、その勢いに気圧されながら教室へと向かった。

(5回ってなんだろう。―――ま、いっか。)

自分の席につき、話し相手がいなくなると、ふと思い出してしまうのは、今朝の電車でのこと。

(野田くんの――――あれが、男の人なんだ・・・硬くて・・)


思い出すだけでドキドキする。

今まで“男”というものを意識したことがなかった奈緒子にとり、その衝撃は非常に大きかった。



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