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家族
【獣姦 官能小説】

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M出産-1

お腹の子犬は順調に成長し、無事に臨月を迎える事が出来ました。安定期を過ぎた頃からお腹は大きくなっていたのですが、臨月に入った頃になると、限界まで膨らませた風船のように、今にもはちきれんばかりに大きくなっていました。

お腹の膨らみが大きくなっていくのはお腹の子が無事に成長している証です。お腹の膨らみが増す度に我が子への愛おしさが増していきます。

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一週間程前からお腹に不規則な痛みを感じるようになっていました。痛み自体は大したものではなく、すぐに消えてしまうのですが、その痛みが出産への予兆であることはすぐに理解できました。すでにお腹の子犬がいつ産まれてもおかしくない時期に入っていたのです。

そして、予定日の3日ほど前に本格的な陣痛が始まりました。痛みが一定のリズムで訪れ、痛みのリズムの間隔も時間が経つに連れて短くなっていきます。痛み自体もどんどんと増していき、私はいよいよ出産の日がやってきたのだと確信しました。

ただ本陣痛が来たからといって、すぐに産まれるわけではありません。これ位の痛みなら、まだ余裕があります。私はもうすぐ訪れる出産という試練のために病院へ入院する準備を始めました。

最初は余裕だったのですが、深夜を回る頃になるとさすがに身体がキツくなってきました。陣痛の間隔は狭まり、痛み自体も強くなっています。陣痛に耐えかねてうずくまってしまうことが多くなり、呼吸も自然と荒くなっているようです。

「ママ、大丈夫?」

一緒に入院の準備の手伝いをしてくれている露美が心配そうな表情で話しかけてきました。どうやら私の顔に苦悶の表情がありありと浮かんでいるようで、露美は蒼い表情で私を見つめています。

「うん、そろそろ純子さんの病院に行こうと思うの」
「わかった……」

私はまず純子さんに電話をし、うちまで迎えに来てもらうように頼みました。純子さんも電話越しに慌てている様子で、20分程で迎えに行きますと言って、すぐに電話を切ってしまいました。

私は荒い息のまま部屋のソファに座り、楽な姿勢で純子さんが迎えに来るのを待っていました。部屋の隅では、夫のロンが小さく丸まって寝息を立てています。

(もうすぐ私は犬の子を産むの……、だって私はロンを愛しているから……。私はロンのメスになれる……、やっとロンのメスになれるの……)

間近に迫った出産を前にして、私は不思議なくらい冷静でした。犬の子を産み、人間のカタチをしたメス犬になる時が迫っています。そんな事実を目の前にしておきながら、私はどこか他人事のようにその事実を捉えていました。

痛みに耐えながら私がじっとロンの寝姿を見つめていると、娘の露美が私に冷たい水の入ったペットボトルを差し出しました。

「露美、ありがとう」

私はそう一言、露美に言葉をかけました。露美はペットボトルを私に渡した後、露美はソファに座る私の前から動こうとしませんでした。

どこか物欲しげな表情でした。露美は明らかに私の言葉を待っていました。不思議なほど冷静な私と対称的に露美は戸惑い、混乱しているようでした。それは無理のないことでした。

「隣に座って……」

私がそう言うと、露美はすぐに私の隣に座り、私の顔を覗き込んで私の言葉を待っていました。

私がそう言うと、露美はすぐに私の隣に座り、私の顔を覗き込んで私の言葉を待っています。私は露美の肩にそっと腕を回し、露美をギュッと抱き寄せてから語りかけました。

「あのね、露美、ママは今からロンの赤ちゃんを産むの。理由は簡単、ロンとママは愛し合ってるから。でもね、露美もわかってると思うけど、ロンは犬でママは人間だから、子どもなんて出来ないの。ママね、そのことですごく悩んで悩んで、それでママは人間をやめることにしたの。今のママは人間のカタチをしたメスの犬、露美はもちろん人間だけど、ママは露美と違って犬に生まれ変わったの。そうして犬になって、やっとやっとロンの子ども授かって、すごく嬉しかった。でも、すぐにママのお腹の子、死んじゃった……。その時、ママ、すごく辛かったの、本当に辛かったの……。だから、露美のことなんて全然考えられなくて、露美にすごく辛く当たってたと思うの、露美、ごめんね……。でも、あの時のこと思い出すだけで、ママ、胸が張り裂けそうになるの……。それでまたやっと、ロンの赤ちゃんを授かる事ができて、今度こそママ、ロンの赤ちゃんを産みたいのね。露美にわかってほしいとは思わないの、普通では理解できないことだから。でもね、これから産まれるロンの赤ちゃんも、そして露美も、私の宝物だから、ママの大切な子どもだから……」

そこまで言うと、急に私の目に涙が込み上げてきました。露美も目を真っ赤にしています。露美と私の間にしばらく沈黙の時間が流れます。私と露美、そして愛するロンのいるこの部屋の中にただ静寂だけがありました。



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