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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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翌日、仕事帰りにいつもの居酒屋に行けば
奥の座敷にみんなに交じって上杉さんもいた。
へぇ。珍しいな。

この居酒屋は横浜ホールディング御用達で
おそらく客の8割は横浜ホールディングだ。
個別に話がある人はテーブル席に行くけど。
特に待ち合わせじゃない人は
奥一帯の座敷に行けば、社の連中がいつも飲んでる。

ここで上杉さんを見るのは珍しい。

女の子の多いところにいるけど
それでも何とか近づきたい男がやたらと話しかける。

ありゃ、男を嫌いにもなるな。
そう思って、苦笑いを我慢しながら
空いている席を探して座れば隣は受付の村松さんだった。

「村松さん、この前の録音の時は助かったよ。
小野寺にお礼を言っておいて」

急にテレビCMの録音日にピアノ演奏者が指に怪我をして、
スケジュール上どうしてもその日に録音したい俺たちは
演奏者を探したけど見つからず、村松さんが小野寺を紹介してくれた。

「いえ。あのCM、好評だそうですね」
「うん。おかげさまで。CMの影響で小野寺のほうに何か変化はあった?」

村松さんの話を聞いて、もしかしたら、あの録音が二人にとって
ターニングポイントになるかもしれない。
俺はそんな風に思った。




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