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まことの筥
【二次創作 官能小説】

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まことの筥-19

「侍従、あなたは……あなたは天女か」
 手首をしならせて素早く動かしつつ筥の縁に唇を付けると、片手で傾け、口の両側から雫をこぼして溜まっていた汁を啜る。口いっぱいに広がる彼女の聖水に叫び声を上げて、先端から夥しい劣情を高く飛び散らせた。
 姫君は小屋の外で薪を立てて足場を作り、明かり取りの格子から中の様子を伺っていた。平中の股座に生える男の象は姫君が美しく妄想した物ではなく、大きさは異なれど岩瀬のものと同じ形をしていた。平中は体に泥がつくことも、筥から溢れる汁を顔に浴びてしまうことも気にせず、筵の上をのたうち回って肉幹を慰め続けていた。そこには颯爽とした貴公子はおらず、侍従の糞尿に塗れて悶絶している忌まわしい男がいるのみだった。
 しかしこれで平中の侍従への恋慕は高潔で永遠のものとなるだろう。自分の手で夢の瓦解を妨げて安心した姫君は小屋の前を去った。今頃塗籠の中では、筥を跨いで腰掛け、一刻も早くまことの姿を晒したい侍従が許しを与えられるのを待っている筈だ。







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