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虹色の楽譜
【女性向け 官能小説】

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「茜さんはOL?」
「うん」
「土日が休み?」
「そう」
「じゃぁ、明日の土曜日にデートしてよ」

会社の。
大人が食事に誘うようなスマートな誘いではなくて
あくまでストレートに。
私の目を見て笑いながら、誘うその正直さに圧倒される。

たった4つしか違わないはずなのに。
学生という立場か?彼を自由にさせる。

「デート?」
「そう。デート」
「強引なのね」

少し、上から目線でそんなことを言えば
「そう?デートに誘った事がないから、どんなふうに誘えばいいのか分からないな」
なんて真顔で考える。

ハタチの・・・・
こんな可愛い。ううん。違うな。
確かに可愛いんだけど
男っぽさが出始めてきたというか。
丁度思春期から抜け出し始めたオトコになり始めた青年が
デートに誘うのが初めてなんて。

あ・・・ぁ。そうか
「女の子には苦労しないの?」
引く手あまたなんだ。
そう意地悪く笑えば、そんないやみは通じていないようで
「ん?デート自体人生で初めて」
なんて嬉しそうに笑った。

初めて・・・?

その驚きの中で
私は明日の約束をしていた。



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