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〈生贄の肉・二つ〉
【鬼畜 官能小説】

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〈無垢なる願い〉-11

『コイツ、本気で帰れると思ってるぜ?』

「な、なによ!?帰すって電話で約束してたでしょッ!!」

『ハハハッ!さすがお嬢様は素直だなあ?簡単に騙されやがって、この馬鹿がぁ』


降りられるはずのエレベーターは視界から外れ、玲奈は両手を掴まれたまま、いま走ってきた長い廊下の先に戻されて、引き摺られていく。


「かッ帰るの!私は家に帰るんだからッ!!はなし…離してえぇ!!」


いくら両足を突っ張ろうが、男二人の力に敵うはずがない。
しかも、その両足までも残る部下達に掴まれ、宙に吊られて運ばれていく。


「やあぁぁぁッ!!」


奈々未が監禁されている部屋の扉の隣にも、同じような扉が並んでいた。
なんとも重々しい扉を部下達は開け放ち、その部屋の中へと玲奈を放る。
違う部屋ではあるが、玲奈は再び監禁されてしまった。


『ほらほら、逃げんじゃねえよ』

「なッ!?なにするのよぉ!!嫌あッ!!」

『これはなあ、玲奈ちゃんを縛るって新調した縄なんだぜ?どうだ、嬉しいだろう?』


その部屋は入って直ぐ右手に小さなドアがあり、奥の方は少しだけ広くなっていた。
まるでビジネスホテルの部屋のような作りだが、剥き出しなコンクリートが不気味さを醸し、床に直に敷かれた毛布と壁に打ち込まれた丸口の金具、それに繋がれた鎖と真新しい赤い首輪が拍車をかけていた。


「嫌あッ!!なッ奈々未さあん!!」


両腕は後手に縛られ、その縄はしっかりと胸肉の上下に巻き付けられた。
更にその縄に肩口から回した縄を絡めて、グイグイと引っ張って絞り、まだ幼い胸肉を上下の縄で挟んで締め上げていく。
そして仕上げとばかりに腕と胴体の間の縄がずれないよう、閂(かんぬき)と呼ばれる固定の為の縛りを施していった。


『これでもう逃げらんねえよなあ?』

『へへへッ…騙されたもう一匹の“馬鹿”が映ってるぜ?見てみろよ、玲奈ちゃん?』

「ッ…!!!」


赤い首輪まで付けられ、鎖で繋がれた状態で毛布の上に倒された玲奈の目の前には、あのオヤジ達に囲まれて進退窮まっている奈々未の姿を映すモニターがあった……あのカメラは映像を記録するだけでなく、この部屋に一人監禁された自分に見せる為でもあるのだと気付かされた……。



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