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夢を見るころ
【女性向け 官能小説】

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「男の人は・・・
あんな女の子が好きなんでしょう?」
「あんな、って?」

分かってるくせに。
全部私に言わせようとするところが憎たらしい。

「ふわっとした可愛い子。
パッパと料理も出来て、気が付く子よ。
花みたいな・・・ウチの妹みたいな子」

私のその言葉に篠塚さんはクスクス笑い出した。

「夢、料理苦手なの?」
「・・・うん」
「そんな気がした」

「料理が出来ないなんて大したことじゃないよ。
大丈夫。俺が作れるから。
ふわっとした子を好きな男もいるけど。俺は違うよ」
「嘘よ」

「嘘じゃないよ。夢の事、本気だって言っただろ?
俺に本気じゃないのは夢の方だろ?」

「私だって本気だもん!」

勢いに任せてそう言った私を
メガネを外してじっと見つめる。

そして、病人に似合わない、嬉しそうな顔をして
「夢。もう1回、今の言って」
と私を抱き寄せた。

「―――っ!」
「夢。もう1回言って」
「や、やだ」
「俺に本気だってもう1回言って」
「やだ!」

「ふぅん。まぁいいか。夢は俺に本気なんだ?」
「・・・・」

やけに嬉しそうな篠塚さんの顔をつねってやりたい。

「そっか。夢は俺に本気なんだな」
「・・・・」

「熱が高いけど夢じゃないだろうな」

なんて今にも口笛を吹きそうな雰囲気だ。



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