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夢を見るころ
【女性向け 官能小説】

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「私より、あの中のだれかと付き合った方がよくない?」
「・・・・」
「日常時間のサイクルも似通ってるだろうし、
篠塚さんの仕事の事も私より分かってあげられるよね?」
「・・・・」
「なんで私なの?」

そう聞いた私に若干不機嫌になって
「夢は。どうして好きになるかなんて理論的に説明できるんだ?」
「え?」
「俺の仕事は経理なんだ」
「うん」

「すべて理論で動いている。心情はほとんどない。
緻密に計算された数字の世界だ。理論的に説明することなんか
経理畑の俺には得意分野だよ」
「う・・・ん」
「でもこの気持ちを理論的に説明しろといわれても俺には無理だよ。
夢を初めて見た時、一目で気になった。
俺の得意分野が通用しないんだ」

「・・・・」

「いきなり俺を好きになってくれとは言わない。
でも、俺を拒まないでほしい」

そんなことを真剣に言われて。
目を見つめて言われて。
ドキッとしない女がいるんだろうか?

「ゆっくり好きになってくれて構わないよ」
ニッと笑って言うもんだから
「時間をかけたって、好きになる保証はないですからね!」
と強がりを言う。

「好きになるさ」
「え・・・・」
「夢は俺を好きになる」
「・・・・」

「俺がこんなに好きになったんだから」



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