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衛星和誌 −Qカップ姉妹−
【SF 官能小説】

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調教士として(8)-1

「帰還しましたって‥‥おまえらは一体‥‥」
 あなたの疑問を、ミドリが口にした。ジャニスさん、ミドリ、ルリアの女体責めは‥‥。
「誰が、やる気なんだ‥‥」
 口にしこそしなかったが、ルリアやジャニスさんの顔にも、この疑問が書いてあったのだろう。ナディーカ・クセルクセスは、あなたたち一同を見渡して、可愛い顔に不敵な笑みを浮かべたのだった。
「もちろん、わたしたちです。――主にはこの翡翠姫が‥‥。ジェニーも、手伝います」
 美少女ナディーカちゃんの「翡翠姫」という別称は、あなたも聞かされていた。側近のあのジェニファーという女軍人の何とかの悪魔とかいう悪名とともに、ルリアやリリアと同じく、木星圏中に知られていると。
 そのジェニファー・プラスケットは、今日は、より近代的な、スガーニー軍の制服らしき薄いブルーのシャツを着ていた。斧と星を意匠化したらしいマークの腕章が、あなたの目を引いた。彼女は話の間中、ずっとルリアを睨んでいた。あなたはそのことに気がつき、また同時に、ふたりの背後に控える格好のリリア・ミアヘレナがあなたをじっと見ていることにも気がついた。熱っぽいまなざしだった。
 呆然と立ち尽くすあなたたちに、ナディーカ姫は、にこやかな笑みを浮かべて言った。
「本当は、わたしひとりで充分。攻めるわたしの魅力で、あなたがたのつまらないハダカなど、かすませてあげますわ」
 この挑発に発奮したのか、ミドリが叫んだ。
「くそっ。やってやろうじゃないか――!」
 それは、あなたの心の声でもあった。あなたも、ミドリと同じことを心のなかで叫んでいた。スガーニーに来てからというもの、向こうのペースに乗せられっぱなしだった。
(借りは返してやる‥‥)
 決意を胸に燃やすあなたに、リリア・ミアヘレナ――リリア・ザ・パーフェクトは、涼やかに聞いてきた。
「わたしが、自分で脱いでよろしいでしょうか? ご主人さま‥‥」
 ヴィー‥‥という、追尾カメラの静かな起動音がしていた。キコキコ‥‥キコキコ‥‥。それは、あなたがもう聞き慣れた音、いわば、あなたにとってのこの世界の通奏低音だった。

 だが、目の前のこれは、いままでと違い、本番、だった。あなたの一挙手一投足が、木星圏中に放映され、そして評価の対象となる。そしてその評価によって、ルリアたち、オイオという国家、そしてあなたの運命が定まるのだ。否が応にも緊張してゆくのを感じながら、あなたは我を忘れまいと思った。おかしな言い方になるかもしれないが、リリア・ミアヘレナの物言いが、あなたに冷静さを与え、そして黒調教士が消えたという事実に、目を向けさせていた。おそらくは心待ちにしていたであろう肝心の本番コンジャンクション。それを目前にしてのあの黒調教士の突然の帰還は、明らかに不可解な出来事だった。あなたは、目の前のリリアにとりかかろうと思いながらも、一方でそのことを頭のメモ帳に書きとめたのだった。
 あなたが頷くと、どういう仕組みになっているのか、リリア・ミアヘレナは背中と腰に手をやり、簡単にピンクのメイド服を脱いでいった。どうも、ひとりで脱ぎやすいように工夫された特別なものらしかった。艶めく肌が露わになる。そして、白系統のレースキャミソールの胸は、あまりにも挑発的な大きさのふくらみを誇示していた。鎖骨の下から肉丘の盛り上がりが始まっているのだが、その盛り上がりはボリュームのとどまるところを知らず、胸の豊かな隆起、いや山なみへと繋がっていた。リリア・ザ・パーフェクトは、そうすれば自分のいやらしい乳を少しでも隠せるかというように、胸の前に両腕を交差させているが、その隆起の前には細い枝程度にしかなっていなかった。
「下も‥‥ですか?」
 知的な美貌に羞恥を滲ませながら、リリア・ミアヘレナはあなたに尋ねる。あなたがこっくりと頷くと、パンティストッキングを細い指で剥いていった。生脚が左右に折れ揺れるたびに、拘束ブラをつけているのが見えるにも関わらず、それでも重たげな乳房も揺れ動いていた。
 ストッキングを脱ぐと、リリア・ザ・パーフェクトは体をくねらせながらもキャミソールの肩紐に手をかけた。その動作でも、乳房は重たげな揺れを見せる。いや、彼女ほどになると、動作のひとつひとつにおっぱいの揺れが伴うらしい。涼しげな目が。あなたに確認を求めた。
 あなたが三たび頷くと、彼女はキャミソールを脱いでいった。たちまち、黒くごつい、スガーニー式の拘束ブラが露出する。合成樹脂製なのだろうが、下着という概念から外れるほど機械的かつ鎧のようなデザインだ。ガーターとパンティは、白系統。それらに身を包まれながらも、リリア・ザ・パーフェクトの体は、すでに異様なみだらさを示していた。その主犯は、やはり、そのおっぱいであろう。黒い大きな拘束ブラが、はちきれるのではないかと思えるほど、その下に乳肉が溢れているのが見える。リリア・ミアヘレナはなおもその胸乳やパンティの前に手を置いてブロックしようとしているが、特におっぱいは、そんなことで覆い隠せるような代物では到底なかった。羞ずかしさを紛らわせようというのか、リリア・ミアヘレナはまたあなたに尋ねる。
「ブラも‥‥外しますか?」
 あなたがまた頷くと、リリア・ミアヘレナは両腋に手をやり、細い指でホックを――いや、止め金を外した。
 バチン! 止め金は実際に音を立てて外れたが、それよりも音がしないことが不思議なほどの、圧倒的なボリュームの魔乳が、ぷるるるん!‥‥と弾けるようにまろび出た。


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