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僕と私
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少年-1

今から百数十年程前、ある離島に流刑に処された男が居た。


それ自体は島民にとって珍しい事ではなかったが、


その男は大層博識で島民たちはその男の話を聞くことを楽しんでいた。


やがてその博識な男は自らを信仰の対象とする新興宗教のようなものを始めた。


少数の島民を除き、ほとんどの島民がその男を崇め奉るようになった。


時代と共に島民の数は減りつつあったがその男の子孫たちが代々宗祖を引き継ぎ、今現在もその信仰は存在している。







その世襲から逃れようと島から出て行った少年がいた。


少年は十四になったばかりだった。


一人で生きていく事は不可能だろうと言う事は重々分かってはいたが、どうしても島には居たくなかった。


万引きなどの盗みでその日暮らしをしていた所、運よくある女性に拾われた。


彼女の名前はシエと言い、シングルマザーで夜の仕事をしていた。


年は教えてくれなかったが、子供の面倒をみる事を条件に衣食住を与えてくれる事になった。


子供の名前は桜と言って五歳の女の子だった。


彼女は身寄りがないらしく頼れる人がいないらしい。


少年の目には彼女がとても強くたくましく何より美しく映っていた。








シエは少年を桜と同様家族の様に接してくれた。


共に暮らすようになり2年が経った。


少年は十六になり、桜が学校に行っている時間帯にアルバイトを始めた。


アルバイトで稼いだうちのいくらかをシエに渡していた。


シエは最初断っていたがやがて受け取ってくれるようになった。


「ねぇ。アンタも学校行ったら?公立なら大丈夫だよ」とシエは言ってくれた。


「もう桜も七歳だしね、アンタも働いてくれてるし、子供預けられるところだってあるんだからね」と。


学歴ないと働くのにとても苦労するんだよ、とシエは口を酸っぱくし何度も何度も説得してくれていた。


少年にとってシエの気持ちはとてもありがたかったが、高校には行かず高認試験の勉強をする事にした。


中学の途中で島を出て以来、勉強と言うものから離れてしまっていたので


少年はとても苦労していた。


シエは隣で教えられる頭がなくてごめんねと笑っていた。








ある日少年が勉強に励んでいると泥酔したシエが男に抱えられて帰ってきた。


シエはとても酒が強くここまで酔っぱらっている姿は初めてだった。


どうやらその男は店のスタッフらしく、あとを少年に任せさっさと立ち去って行った。


仕事の服のまま帰ってきたようでとても派手だ。


胸元からは大きな乳房が今にもこぼれそうになっている。


十六の少年には目のやり場に困る光景だった。


普段のシエからは想像できない露出の多さだった。


シエは普段はとてもカジュアルで少年ぽい服装を好んでいた。


チェックのシャツに短パンにニット帽やキャップと言った風貌だった。


とても夜の仕事をしている女性には見えなかった。


なので見慣れないシエの姿に少年の胸は破裂しそうな程高鳴っていた。


少年はシエを壁にもたれさせて布団を敷いた。


そしてシエを布団に運ぼうとするとシエは突然服を脱ぎ始めた。


少年は慌てて服を着せようとするがシエのもつれた足元につられて布団に倒れこんでしまった。


目の前には艶やかで豊かなシエの肢体があった。


少年の中で何かがプチンと音を立てて切れた。


気付いたらシエの体を貪っていた。


シエの濡れた唇からはお酒のにおいと熱い吐息が漏れていた。


少年のいきり立ったものをシエの体に深く挿し込んだ瞬間


シエは少年の顔を真っ直ぐ見つめて「もう戻れなくなるよ」と言った。


熱くなった体ではまともに考える事ができず


少年はシエの忠告を無視し快楽の続きを追い求めているうちに夜は更けて行った。



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