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ヌードモデルは堕落のはじまり
【調教 官能小説】

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這いまわる三十人の手-6

「もしもし……?」
「桃井? いま高校のときの友だちとみんなで呑んでるんだけど、お前も来いよ。来ないと裸写真をフェイスブックに上げるぞ」
「……わかりました。すぐに行きます」

 佐伯くんに店の場所を聞いて通話を切り、トイレを出た。席に戻り、ため息をつく。
「ほら、あの子だよ。私の前にトイレ入ってたの」
 席に座っているカップルの女が、男を小突いて話しているのが早紀の耳に届いた。
「あのアイドルグループにいそうな女の子?」
「そうそう。トイレであんあん言ってて、ノックしても無視された」
「店のトイレでオナニーか。そんなことしそうにないのに、ひとは見ためによらないなあ」
「そう? どことなくエッチっぽい雰囲気があるじゃない」
 早紀の頬がかあっと熱くなる。空になったカップを捨てて、そそくさと店を出た。

 ――それにしても「エッチっぽい」なんてはじめて言われた。いままで「色気がない」って言われてきたのに。
 ここ数週間のすごい経験で雰囲気が変わってきたんだろうか、と早紀は不安になった。


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