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エスが続く
【OL/お姉さん 官能小説】

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4. Speak Low-6

 貫いた指がさっきと同じように壁を擦ってくる。だが同じ指の動きでも天地が逆になることでの屈辱感が増した、何とも言いがたい性楽は先ほどとは比べ物にならなかった。何とか抗う術を探そうにも、裏返された甲虫の肢のように不様に美脚を跳ね戦かされて掻き回されると、口を緩めて受け入れるほうを思わず選んでしまう。
 男茎が口内へ突き挿れられてきた。舌へ押し付けられるのは通常なら裏側だが、この姿でねじ込まれると表側が当たる。並々ならぬ勃起は平松から見て上へ屹立しようとするから舌を物凄い力で押し上げ、悦子の喉を開かせていった。そこへ体を姦すときと同じように腰を前後させてくる。いや、前後させるなどという生やさしいものではなく、欲情に任せて体を姦しまくるときと同じ速度と強さのピストンが襲ってきて、喉の奥の柔らかい部分まで先端が何度も小突いてきた。
「おごっ……、うぐっ……」
 口と体内を同時に激しく蹂躙され、悦子は濁った声を漏らした。前後する男茎が、喉元まで突かれることで溢れ出てくる咽せた逆流を混ぜて泡だった唾液を上唇から頬へドロリと垂れ落としてくる。ヒタヒタと頬に感じる飛沫は、平松が指で抉るように摩ることで接面から飛んだ蜜のしぶきだった。悲鳴を上げながら立て続けに三度目、四度目、そして五度目の絶頂を迎えて以降は、高みから下ろしてもらえずイッている中で更にもう一段押し上げてこようとする性楽に朦朧とした悦子はこの行為の終わりが見えず、平松の男茎を果てさせることで叶うのではないかと頬を窄めて男茎を吸った。
「すごいですねっ……、チーフ……」
 悦子の脚の間をイジり続ける腕の披露と、男茎をしゃぶられる快感に息を乱す平松の声が聞こえた。「イキますね?」
 その宣言に、悦子は男茎を含んだまま痺れる脳にわけもわからず小刻みに頷くと強く吸い上げた。するとすぐに唇に音を鳴らして男茎が引き抜かれる。
「はっ……、はっ……」
 久々に与えられた呼吸に息を吸い込むと少し痺れが晴れてきて、果てるつもりなのに口から引きぬかれたことが不審で薄目を開ける。「……、あ、……、やっ……!!」
 平松は椅子に片脚を上げて悦子の顔を跨ぐと、身を屈めて、最大限に男茎が真下に向くようにしていた。幹を握りしめ、指を蠢かせながら扱かれている男茎がまっすぐと逆さに身動きができない悦子を狙っていた。正面から見せられると亀頭が大きく見える。何をするつもりか分かったが為す術なく、その小さな噴射口から一気に精液が撒き散らされてきてもそのまま受け止めるしかなかった。熱湯のように熱い精液が、分離した汁のしぶきを上げながら、しかも思いのままに扱いて亀頭を揺らしてくるから、白濁は悦子ブラウスの肩口から襟元、ネックレスと共に覗く首筋、そして無防備な顔に向かって広範に撒かれてくる。
「やあっ……」
 頬や目元、額だけではない。喉元にも髪にも、そしてブラウスにも夥しく浴びたのは染みこんでくるヌメりで如実にわかった。息を切らして最後の一滴まで絞り出した平松は椅子に片脚を置いたまま、身を更に屈めて精液を顔の下から上に向かって滴らせている悦子を覗き込む。指はまだ秘門を貫いたままだ。
「どうですか? ……俺のザーメンいっぱい浴びて嬉しいでしょう?」
「ううっ……、服ぅっ……! どうしてくれんのよぉっ……」
 精液の染み込んだブラウスが肌に張り付いている。とてもこれを着て歩ける状態ではないのは明らかだった。
「権藤チーフのザーメンまみれの姿、最高にイヤラしいですよ?」
 ヌッチュッ……。高く掲げた脚の間から平松が指を動かしただけで大きな音が聞こえてきた。悦子は息を切らしながら目を瞑って小さく首をうち振るった。
「ほら、まだまだ終わりませんよ?」
「……」
「もっとチーフを姦してあげますからね」
「……」
 まだ朦朧と恍惚の狭間で悦子は首を振りつづけていた。
「ほら、俺のチンポが欲しくなってきたんじゃないですか? 出してもほら……、まだビンビンですからね。すぐにでもハメてあげられますよ?」
「うっ……」
「欲しかったらオネダリしてくれなきゃね」
 悦子は漸く首を振るのをやめ、薄目を開けて潤んだ瞳で平松を見上げると、片腕を差し伸ばして平松のワイシャツの袖を握った。
「……。……翔ちゃん、わたし、もうダメ。……オチンポ、ください……」
 先ほどまで浮かばせていた恨みの色はなくなり縋る表情になっている。それを見た平松は椅子に乗せていた脚を下ろし、悦子の側に一旦ひざまづくと、肩と背中を支えるように悦子の体を持ち上げてくる。悦子は平松の肩にしがみつきながら椅子の上に元に戻った。
「ダメじゃん、翔ちゃんって呼んだら」
「だって……。たまんなくなったんだもん」
 通常の位置に座り直すことができても、悦子は平松の肩から離れずずっとしがみついていた。平松が悦子の顔に飛び散った精液と口淫の涎を指で拭うと、悦子は唇を少し窄めて何度か突き出した。その督促の表情に応えて平松が唇を合わせる。激しいイラマチオで擦られた口内は、平松の淫虐の熱に呼び覚まされた疼きに満ちていて、そこを恋人のキスで舌で舐め回されると脳髄が爛れ落ちそうなほどの愉楽が悦子を包み込み、指で掻き回され続けた下肢が舌が触れる度にヒクついた。


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