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エスが続く
【OL/お姉さん 官能小説】

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3. Softly, as in a Morning Sunrise-7

「平松君もいつまでもゴンちゃんの隣だと……」
「ストレス溜まるっての!?」
 悦子が目を見開いて平松の方を見やると、平松は笑顔のまま、
「いえ、そんなことはありません。いろいろ……、物足りないかもしれませんが」
 と含みを効かせた言い方で言って、一帯に一層微笑ましい笑いを起こした。
「ちょっと、平松君、だめだよそんなこと言ったら。木枝さんがこれからココに座るんだからね」
 部長が笑いながら言うと、場の雰囲気を読み取った彩奈が失礼にならない笑顔を漏らしている。周囲を華やがせるような笑顔も可愛い。
「いい席だよ、ここ」
 平松はPCをログアウトして立ち上がって、移動のために机の上の物をまとめ始めた。「権藤チーフの隣はすごく勉強になるよ。厳しいけど仕事だからそれが当たり前だと思う」
 平松が彩奈に言うと、おー、という声が上がった。何だその発言。もう覆せなくなっちゃったじゃないか、と、平松とともに、そんな発言を導かせた悦子にも集まる尊敬の視線に、さもありなんという笑顔を装って応えるしかなかった。
「なかなか優秀そうな子でよかった」
 その夜ベッドの中に二人で入って眠りに向かって目を閉じて呟いてみた。
「人当たりもよさそうだしね」
「うん。……誰かさんの時とは大違いだよ」
 悦子に言われて、ふっ、と平松が軽くふき出したのが胸の動きで分かった。悦子は仰向けになっていたのを、横向きに寝返りを打つと、平松の首元に手を当てて頬を肩にくっつけた。指先で鎖骨の凹凸をなぞる。腕枕にしている平松の手が優しく髪を撫でた。
「ビックリしたよね」
 悦子は身を軽く揺すってじゃれて鼻先を肩に擦りつけた。
「ん?」
「あの子の名前」
 しらばっくれんなよ。あの響き聞いて思わないわけないだろ? なに? 私に気遣ってんの?
 悦子は何か平松が失言でもしようものなら指先に触れる体に爪を立てて抓ってやろうと思っていた。気づいていないフリをしてはダメだ。かといって彩奈ちゃんになぞらえて彼女の可愛らしさを讃えても、もちろんダメだ。何を言うか気をつけろよ?
「確かにね」
 悦子の企みを知らない平松は無邪気に笑って、「聞いた時は、えっ、と思った」
「だよね。……彩奈ちゃんみたいに可愛いしね」
「そうかな?」
 そうそう、今となってはあんたのタイプじゃないはず。悦子が平松の肉を狙っている爪先を下げていって、肉厚の胸の頂点の乳首を擽ると肌が震えた。平松の次の言葉を待って、いつでも体に乗り上がって抱きつく準備はできている。
「っ……、悦子、くすぐったいよ」
「ん?」目を瞑ったまま空とぼけて、「木枝さん、可愛くない?」
「うーん……。九重彩奈とはちょっと違うタイプかな。……あのゲームやったことないと伝わらないと思うけど、シナリオん中の彩奈はもうちょっと、なんて言うか、違うタイプだよ。でも有名なゲームだからね。今まで名前が似てるって言われたことあるんじゃないかなぁ、彼女。雑談がてら聞いてみたら?」
 新人とのコミュニケーションでの話題作りのためだろうが、それを聞いて、彩奈がそのゲームを全く知らなかったらドン引きされてしまう。平松のアドバイスは的外れだったし、今はそんな言葉を聞きたいわけではなかった。シナリオの中の九重彩奈がどうだろうが知ったことではない。悦子は肌身を平松に擦りつけながら上体を乗せると硬くなってしまった乳首を吸って唾液をまぶし、爪先の角度を更に立てて弄っていった。
「悦子、……っ、今日どうしたの?」
 今日もたっぷり愛された。悦子は家に帰るなり先に帰っていた平松にまとわりついて頻りに誘った。夕食を摂るよりも先に抱いてもらい、悦子の買ってきた惣菜を食べた後も、そのまま食卓で平松の膝の上に乗って甘えてかかった。
「別に。気持よくない?」
「きもちいいけど」
 セックスの時には悦子を翻弄する平松だったが、悦子がその体を愛しむとおおらかに悦子を抱擁しつつも体は敏感な反応を見せた。強く吸い付いた乳首は硬く勃突して、爪で乳輪を縁取るように円弧を描くと体をもどかしげに捩って息を漏らす。自分の愛撫に気持よくなってくれていると思うと嬉しくて、ブランケットの中を探ると腹にくっつくほど屹立している男茎が容易に見つけられて逆手に握った。
「けど?」
「なんか、いつもと違うなって……」
 気づけよバカ。
「……私がムラムラしたらだめ?」
「いや、ダメじゃないけど……」
 平松からブランケットを剥いで、その体を四つん這いに跨いだ。この半年、平松は筋トレを続けてきたようで、全体的なフォルムはまだむっくりとしているが、シルエットが引き締まってきたように見える。以前は冗談だった肉の下の筋肉も、今は力を入れればその存在を確かに感じた。だが肌の色は変わっていない。薄闇の中に白い肌、その中央に勃起した男茎が見えて、悦子は順手で持ち替えると長い竿を握る圧に工夫をしながら扱き始める。
「もう一回したい」
「でも……、もう一時超えてるよ? 明日悦子、鶴見に直訪でしょ?」
「夜の一時超えたら、したくなくなるの?」


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