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エスが続く
【OL/お姉さん 官能小説】

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3. Softly, as in a Morning Sunrise-3

 垂れ落ちてくる濃厚な雫垂れを鼻先から拭い取ると、平松が見下ろす前でしゃぶってみせた。恍惚の貌をまだ滑り落ちてくる精液が顎からゆらゆらと揺れて湯船の中に落ちて浮かぶ。顔を撫でる粘液の熱さと潤いにたまらなくなって悦子は両腕を上に差し延べて平松を熱っぽく見つめた。平松は伸ばした手の間に首を入れるようにして、背を反らしたために強調されている悦子の艶かしい腰を抱えると立ち上がらせてくる。首に両腕を巡らせて掴まって雫に濡れた体を密着しながら待っていると、平松が躊躇うことなく悦子の唇に吸い付いてきた。浴室の蒸せる中で奉仕をしていたために汗ばんだ体を擦りつけながら、不浄の体液を浴びせた顔を嫌悪することなく深く唇を合わせてくることが自分を愛してくれる証明だと、どれだけ性具のように扱われようともこの瞬間を迎えると悦子は平松が愛しくて仕方なくなった。
「悦子……」
 精液が指に付着することも構わず両手で顔を掴み、唇をはみながら平松が囁いてきた。
「ん?」
「悦子は誰のもの?」
「いまさら聞くの?」
「うん」
 付き合い始めはこうしてセックスの途中にいちいち尋ねられることが馬鹿々々しかった。そんな事を言ったら冷めてしまうと思っていた。だが平松に頻りに求められてそれを言葉にして言うと、自分の体がより淫らさに研がれて敏感になると知った。今となっては言って欲しいんだと察知すると、甘えた声になってしまって、
「んっ……、翔ちゃんのものだよ」
 年甲斐なく言う恥ずかしさも快楽に溶けていった。それを聞いた平松はもう一度悦子に深いキスをすると、さっきまで自分が座っていた湯船の縁に悦子を座らせた。
「どうしたの?」
「悦子……」
 正面から平松が耳朶をはみ、下腹部に手を添えしっとりと湯に濡れたヘアを指先で撫で上げてきた。「ここ、剃っていい?」
 囁かれた言葉に驚いて、
「え、……そ、……ほんとに言ってんの?」
「なんで?」
「だ、だって……」
「なに? 俺以外の誰かに見せるつもりなの? ……許さないよ? そんなことしたら」
「そんなことするわけないっ……!」
 他の男にも体を開くつもりだろうと言われて猛烈に悲しくなった。本気では言っていないのだとしても、冗談でもそんなことは絶対言って欲しくない。
「俺にしか見せないならいいでしょ?」
「う……、……したい、の……?」
 裏切るつもりなど全くなかったのに、疑いを向けられて涙目になった瞳で上目遣いに見上げた。
「うん」
 許せば信じてもらえるかもしれないと思えてきた。悦子はしっかり頷くと、震える声で言った。
「じゃ……、いいよ……」
 湯の撥ねる音を立てて平松が浴室から出て行く。縁に手を突いて腰掛けたまま待っている間にも早い鼓動が収まらない。悦子は自分の下肢を見た。恋人を前に体を晒すときに、初めて体を見せた時に油断していただけに、付き合い始めてからは決して下着姿が不様にならないように揃えている下腹の翳り。これを削ぐなどどうしてしたがるのだろう、俄には理解できなかったが、いいよと言ってしまった。浴室のドアが再び開いて驚きに肩が跳ねる。見上げると平松がドラッグストアの袋を持ってきた。今日最初からそのつもりだったということだ。
「ね、ほ、ほんとに……?」
「うん。……悦子がどうしてもイヤなら、やめとくけど」
 今更そんなことを言われても、平松にその欲求があるのを知った後では引けない。
「イヤじゃない。……けど」
「恥ずかしい?」
 ビニール袋から取り出したレディス用のシェービングジェルのラップを取り払い、手のひらにドロリと出しながら見上げてきた。
「そう言ったら、逆に翔ちゃん絶対するもん……」
 ヒヤリとした滑りに下腹が慄いた。平松がヘアの根元まで刷り込むようにジェルをたっぷりと塗りこんでくる。「コ、コワいんだけど……」
「じっとしてて。危ないよ」
 デリケートゾーンケア用の小さなバリカンがモーター音立ててヘソ下に当てられると悦子は下肢に力を入れて固定した。繊細な場所を預けるわけだから自分でする時よりはるかに緊張する。しかもセルフケアはあくまでも輪郭周辺だったが、平松は柔らかくなったヘアを親指で何度もジェルを馴染ませながら、バリカンを内側まで入り込ませてシャリシャリと剃り落としてくる。
「……いたい?」
「だ、だいじょうぶ……」
 刈り取られた場所が外気に触れると冷気が肌を舐める。Vラインを全て削ぎ落とした刃は徐々に股間の柔肌の方へ進入を開始してきた。
「悦子、脚もっと開いて」
「んっ……」
 悦子は瞼を閉じて脚を大きく開いた。湯船の壁が邪魔だ。両足を縁に上げていっぱいまで股を開く。平松はその間に顔を覗きこませてもう一度Iラインへジェルを塗りこんできた。
「あんっ……」
 甘ったるい声が浴室に谺する。門の両側にヌルヌルとしたジェルを塗り込まれると、ただでさえ平松の鼻息を感じるほど見られているのに、その滑らかな感触が悦子の体を淫らに弛ませていく。平松は震える下肢を覗き込み、丁寧に柔らかい肌を指で伸ばして抑えると、慎重にヘアを刈り取っていった。
「濡らしてるね?」
「やっ……」
 動くなと言っているくせにそんなことを言われては、羞恥に体が反応してしまいそうだった。「あっ、ちょ、ちょっと待って、翔ちゃんっ……」
「もうすぐ終わるよ」
「ん……」


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