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エスが続く
【OL/お姉さん 官能小説】

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2. Sentimental Journey -27

「すごく……、はずかしい」
 自分から導いておきながら、車内でこんなことをしでかすのは恥かしかった。しかし平松を見やると興奮に上気している。してくれている。こうやって羞恥に淫らになっている自分が好きだと言ってくれた。そして自分は平松の前では羞恥を感じるほどに淫らな女になると知った。悦子は少し俯いて、復路は結んではいない髪に顔を隠して呟くと、ヒールを脱いだ窓側の脚をコートの中で開き、踵を座席の縁に乗せた。平松の指の前に無防備にさせた秘門を人差し指と薬指で開かれ、開帳された入口へ中指を沈められていく。
「濡れてるよ」
「んっ……。……ね、もっと奥」
 平松の指が根元まで沈められて熱く潤った襞を摩り、悦子が最も性楽を催す場所を関節を曲げて集中的に圧迫してくると、壁が強く指を絞り、悦子はパーカーの袖を引いて平松を呼んだ。額が擦れるほど身を寄せて自分を見つめてきた平松の唇を啄んだ。
「……ね? めんどくさいでしょ、わたし……」
 潤んだ瞳で見上げる。今度は平松の方から啄んで、
「そんなことないよ」
 と囁いた。悦子はそう言うであろうと期待していた通りの平松の返事に睫毛に雫を溜めながら微笑んで、息を長い時間をかけて吸い込むと震わせてゆっくりと吐き出した。
「めんどくさくなったら、言ってね」
 喉が乾いて小さく咳払いをした。「……翔ちゃん」
「ん?」
「もっと意地悪してください。……おねがい」
 睫毛の先から涙がパーカーの上に滲んだ。平松が悦子の耳元で囁くと悦子は少し目を見開いたあと、唇を結んだ顔つきで席を立った。
 よくデッキで通話している人を見かけるが誰も居なかった。悦子は壁に凭れて乗降ドアの小さな窓を流れる景色を見ていた。素脚の内側を平松の指で解されて滲み出てきた蜜が一条垂れ落ちてきた。背後の自動ドアが開く音がして振り向くと平松が出てきた。周囲に目線を向けながら悦子に近づいてくる。悦子は壁を背にして平松の首に手を回した。
「最初に好きって言って」
「……」
「言ってくれないの?」
「……トイレに入って」
 平松は悦子にそう言っておきながら、自ら悦子の体を押してトイレのドアを開けた。愛を伝えてもらえなかったことと強引な平松の行動に眉を寄せた苦悶の表情を浮かべて、悦子はヒールを躓かせながら個室に入っていった。
「せまい……」
 苦笑いをして言った。二人で入るとかなり狭く、平松の体躯でより圧迫感がある。平松はカシャリと金属製のロックをドアにかけると、悦子を強く抱きしめて深く舌をねじ込んできた。
「んっ……。っく……」
 音を立てて吸われる。車両が軋む音を超えて外に聞こえそうな不安がより淫靡さを強めさせた。歯の裏側までをも舌先でなぞられながら足元に力を感じた。平松の手が片脚を抱えるように持ち上げていく。揺れる車内では平松にしがみついていなければ、片脚立ちではバランスを崩してしまいそうだったが、
「スカートめくって」
 と耳元で囁かれると、恐る恐る腕を離す。腰の後ろ側に回されている平松の片腕が頼もしく自分の体を支えていてくれていることに胸を透かせて、自分でスカートの裾を掴んで何も身につけていない下肢を露わにしていった。タイトスカートの幅の制限が無くなると、平松が抱えていた片足を便座の上に乗せて大胆な角度にまで開かせる。ふしだらな立ち姿の悦子の下腹に手を忍び込ませ、充分な蜜で濡れ萎るヘアをかき分けて再び指が門を開いてきた。座っているときよりも侵入し易いその場所へ二本の指が埋められていく。
「んんっ……、キ、キツいよぉっ……」
 指が入ってきた瞬間、腰の辺りでスカートの裾を両手で掴んだまま腰を前後に揺すった。
「ビチョビチョだよ、悦子」
「んっ……、いきなり激しすぎるよ」
 水が撥ねるような音が下腹部から激しく立っていた。悦子に聞かせるように、態と指の角度を変えて音を大きく響かせてくる。
「外に聞こえるかな」
「やっ……、他の人に聞かれたら、翔ちゃんも、イヤでしょ?」
「イヤだ。だからクチュクチュって音出すのやめて」
「ムリだよぉっ……」
 悦子は下腹部を融け落としてくるような指遣いに、スカートの手を離すと壁に備え付けられていた手すりに掴まって平松の手に呼応するように腰を前に突き出した。
「悦子、見て、ほら」
「ん……」
「下」
 平松に言われるままに目線を床に向けると、沈められた指の接面から漏れてきた夥しい蜜が平松の手首からポタポタと雫となって床に落ちていた。
「やっ、こんな……」
「もっと激しくするよ」
 平松が手首だけでなく腕全体を使って悦子をかき回してきた。体が立てているとは思えないほどの音が個室に響く。悦子は絶叫を上げそうになって、髪を揺すってかぶりを振り、
「しょ、翔ちゃんっ、……だめ、っ……、こ、壊れちゃうっ……」
 ともう一方の手もスカートから離し、体内を蹂躙しているパーカーの腕を握りしめた。


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