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かりそめ
【その他 官能小説】

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かりそめ-2

「ツインを一つ」
「ツインでよろしいですか?」
フロントの初老の男はその男をジロジロみている。男と女が同じ部屋に泊まることぐらいで何でそんな顔をするんだと思った。
「はい、ツインです」
10階。眺めは良好。夜景が目の前に溢れている。
「カーテンずっとあけてようか?」
「そうだな。電気消してれば見られることもないしな」

二人はすぐに抱き合ってキスをした。唇は寒い外を歩いてきたので冷たかった。
しかし、お互いに舌を入れあい、からめ合い、すぐにホットになった。この時間がずっとずっと続いて欲しいと男は願った。二人は窓際に行った。スカイツリーがライトアップしている。雪は段々と強くなっていた。そしてまた抱き合う二人。言葉なんていらないのだ。そのままベッドに倒れ込んだ。男はカヨコの頬にも首筋にもキスをした。そしてお互いに見つめ合い、またキスをした。最近ご無沙汰だった男のアソコも少しずつ変化が見られていった。その変化をカヨコも抱き合った感触から感じ取っていた。
「硬いね?」
「やめろよ」
お互いに噴出した。今夜出会ったことが不思議なぐらいに二人は仲良くなった。
「何か飲む?」
「私はいらないけど、チバさん好きにして」
「俺もいらない」
暗闇の中でひそひそと会話するのも楽しいもんだった。
「とりあえず、コート脱ぐこうか?」
「うん」
カヨコはオーバーを男はコートを脱いだ。カヨコはどんな仕事をしているのだろう。びしっとスーツが決まっていた。かりそめの恋。お互いに素性を明かさないのがルールだと思った。クローゼットにコートをかけるとまた二人はベッドに倒れ込んだ。

「シャワー浴びようか?」
「私はあとにする」
「そうか、じゃ俺もあとでいいや」
男はカヨコのスーツの内側に手を入れ、ブラウスの上から胸のトップを触った。カヨコはぴくっと反応した。
「服の上からでも感じるのか?」
「うん」
「そうか、じゃもっとやってやる」
男は何度も服の上からトップを触った。そのうちに手で乳房を揉むようになった。
「感じるか?」
「当たり前でしょ?」
二人はまた笑った。
「聞いていい?」
「何?」
「女もオナ二ーするの?」
「知らない」
「誤魔化すってことはしてるな?」
「してない」
「してる」
「してない」
「じゃ、何で女ってオナ二ーしてること隠すの?」
「言えないよ」
「カヨコ、やっぱりしてるじゃん。言えないんだろ?」
「いじわる」
そしてまた抱き合った。本当に何年も付き合っていたかのように意気がぴったり合った。


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