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凡夫たちの恋
【ロリ 官能小説】

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リリヤ-1

リリヤがこの町に来たのは五年生の夏だった。もともと黒髪・黒目の女の子が多い学校で、透けるような長い金髪のリリヤはとても目立ち、男子の気も女子の気も引いたが、それは好感からだけではなかった。男子によく髪を引っ張られたリリヤは、後ろに髪をまとめた。長いスカートを女子にまくられた挙句、それを頭の上で縛られることが何度かあって、終いにはそのまま下着を男子の前で下ろされた。他にも、トイレに入れさせてもらえなかったり、物がなくなっていたりと、事は酷くなっていったが、リリヤはそれを親にも先生にも言わないで、何も気にならないかのように頑なに黙っていた。それがまた人の気に食わず、事は治らないで続いたのだった。
ある日からリリヤの態度が突然、変わった。金髪を短く刈って、短いスカートに長い素足になった。そして、からかう男子の前に真っすぐ立つと、膝を股に蹴り込んだ。掃除の時間に後ろから男子の脚の間に箒の柄を入れて打ち上げた。女子には、胸を張り飛ばしたり、入っているトイレにバケツで水を投げ入れたりした。こうして、リリヤに手を出した生徒は一人ずつやりかえされ、リリヤは友達こそできなかったものの、一目置かれる者になった。ちなみにリリヤと似たような金髪の女子も学校には何人かいるのだが、それが理由に助けてくれた者は一人もいなかった。
リリヤの行動は学校で問題となった。その時はじめてリリヤの方でもこれまでのいきさつを話した。それぞれの親同士と先生とが話をし、ことは事務的には治まったのだったが、子供の関係が親密になることはなく、リリヤは孤独に、奇行を増していくように見えた。
冬になり、リリヤの金髪はまた長くなった。スカートは短いまま、黒いタイツを穿いていた。学校の成績はとても良かった。


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