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悠久の恋の果てに
【ファンタジー 官能小説】

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歪みがゆっくりと直ると、今度は坊ちゃんが一人で部屋にいた。

「坊ちゃん。旦那様がお呼びですよ」

坊ちゃんは何かのパーティーなのだろうか?
きちんとした燕尾服を着ていた。

「その旦那様から逃げているんだよ。みを」
「坊ちゃん・・・・」

「ごめんね。みを。僕はどうしても飯塚のご令嬢と
結婚しなければならなくなりそうだ」

坊ちゃんが辛い顔でみさをに謝った。

「そんな。坊ちゃん。ちゃんと分かっています。
先日。坊ちゃんが好きだって言ってくれただけでいいんです」

「うん」
「お気持ちだけ。ありがとうございます」
「僕は、みをに気持ちしかやれないんだな」
「坊ちゃんが飯塚のお嬢さんとご結婚なさらないと・・・」
「大久保の爵位は政府に返上することになるね。
今の大久保では男爵家を継続させるほどの財力がない」

「そんな事になったらご先祖様に申し訳ないです」
「大久保の家に財力がないばかりに。ごめんね」
「とんでもない。もったいないお言葉です」

椅子に座って、庭を見ながら坊ちゃんは泣いていた。



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