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悠久の恋の果てに
【ファンタジー 官能小説】

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「あのさ?美緒。大久保さんは海外事業部なの」
「うん?」
「これからの時間の方が海外との時差で仕事もはかどる訳」
「へ〜」
「海外事業部が5時半に帰るなんて聞いたことないよ」
「へ〜」
「その代わり、彼らの朝は遅かったりする訳」
「なるほど」

そこまで言って、さらに大きくため息をついた。

「分かってんの?この時間に帰るなんてありえないのよ!
美緒に合わせてんの!デートじゃない訳ないでしょ?」

「そうなの?」

「美緒は海外事業部の大久保さんの仕事を舐めてるっ!」
「いや。なめてるって・・・」
「大久保さんがこの時間に帰る意味を考えなさい!」
「・・・・」

その時、チンと鳴った音とともに開いたエレベーターから
大久保さんが急いで走ってきた。

「あ。よかった。中野さんいてくれた。
君は昼間一緒にいた受付の子だよね。一緒に食事に行く?」
大久保さんは爽やかに聞いた。
「いーえ!せっかく定時に帰る算段を付けたんでしょうに、邪魔はしません。
この子にもよく言っておきましたから!」

ふん!と鼻息も荒く大久保さんに向かってそう言うと
「では、さようなら」と
帰って行った。

私は少し唖然としてから大久保さんの方を見ると
「まいったな」
と、少し照れて片手をスーツのズボンのポケットに入れた。




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