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アンジェリーナの周辺
【ロリ 官能小説】

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いつもの学校-1

アンジェリーナは順吉の下宿を出て学校へ向かった。洗い忘れた指先を見ながら、結構疲れさせちゃったかなと思った。まばゆい朝の太陽と冷ややかな空気とが、新しい一日を感じさせた。アンジェリーナは友達のヴィーカが待っているピザ屋の前に駆け出した。
 ヴィーカは水色のティーシャツに濃い青の短いスカート、長い髪に黄色いリボンを二つ結んでいた。アンジェリーナを見るとぱっと笑顔に輝いた。黒い髪に黒っぽい瞳のヴィーカをアンジェリーナはきれいだといつも思う。水色のティーシャツに胸の先が浮いて見えている。アンジェリーナは大人の順吉と付き合っているのに、ヴィーカのほうがお姉さんみたいに見えて仕方がなかった。
 ヴィーカが急にきゃっと叫んでスカートを押さえた。男子が二人げらげら笑いながら後ろから走り抜けていった。陽一と秀哉との二人だった。ヴィーカは秀哉が好きなのだ。嬉しそうに怒るヴィーカがかわいいとアンジェリーナは思ったが、やはり自分と引き比べて、秀哉はまだなんにも出ないんだろうなと思った。
 アンジェリーナは色の薄い金髪を、耳こそ隠れていたが男子のように刈っていて、瞳は薄い青、そばかすが少し有り、胸はまだ服の上から全然わからなかった。今日は、順吉が買ったライム色の、ヴィーカより短いスカートをはいていた。
 アンジェリーナたちの教室は三階にあった。窓から初夏の海が霞んで見えた。
 その日の午後はプールだった。教室では女子が着替えてから男子が入れ替わって着替える。
 アンジェリーナとヴィーカとは、教室の戸にもたれかかって話しながら男子を待っていた。他の女子はもうプールに行っていた。ドアをノックする音が聞こえたので、アンジェリーナは背をどけて戸を開けた。ヴィーカが小さく声を上げ、アンジェリーナの後ろに隠れた。教室から男子の笑い声が上がった。
 秀哉が戸のところで腰のタオルを開いて、裸の下半身を見せていた。しかも腰を振っている。
 自分と同じ年の男子の体をアンジェリーナは初めて目にした。順吉のととても違って見えた。色白の顔がたちまち染まって、青い目が見開かれたまま立ち尽くしてしまった。ヴィーカはアンジェリーナの肩ごしに、それを射るような目でやはり見つめていた。
 秀哉は、動かずにまだ真っ赤な顔をしているアンジェリーナの手を素早く取って触れさせようとした。思わずアンジェリーナは触るまいと指を握ったが、却ってまるごと力一杯掴んでしまった。秀哉がぎゃっと声を上げ腰を引いたとき、皮の先だけ拳に挟まったまま随分と長く引っ張られた。
「女子は早く行きなさい。秀哉、何やってる。」
先生の声を聞くとヴィーカとアンジェリーナは走っていった。プールへ行く途中、ヴィーカは興奮してアンジェリーナにいろいろ質問した。そして、アンジェリーナの手を嗅いでみて、
「ちょっと臭くない?」
と、うるおったような声を弾ませた。
 放課後、アンジェリーナはヴィーカとピザ屋のところで別れると、まっすぐ順吉のアパートへ向かった。夏の日は長く、まだ夕方と言えない明るさだった。
 ふでばこから鍵を取り出し、アンジェリーナは当たり前のように順吉の部屋に入った。朝出てきた時と変わらず散らかっていた。何日も前のアンジェリーナの靴下や下着も、本と一緒に床に投げたままだった。
 順吉は昼寝をしていた。アンジェリーナは冷蔵庫からりんごのジュースを出してきて、寝ている順吉の横にしゃがみ、パックのまま一気に飲んだ。そして少し横になっていたが、むっくり起き上がると順吉のシャツをまくりあげ、パンツを膝まで引き下げた。
 髪・ひげ・のどぼとけ・脇の下・へそと、アンジェリーナは両手で男の体をゆっくりと確かめ、ときどき自分のものと比べてみた。今日のことを思い出しながら順吉のを握ってみたが、秀哉のと違って片手に溢れて収まらない。秀哉のには驚いたけれど、見慣れたこれは、自分の体より身近に思われて不思議だった。
 アンジェリーナはまたりんごジュースを片手で取ってごくごくと飲み、もう片方の手に持ったままの順吉を口いっぱいに頬張った。順吉はいつでも早かったから、りんご味が美味しく思われた。
 アンジェリーナはそのあと宿題をしてから順吉の部屋を出ていった。順吉は結局、終始眠ったままだった。


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