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鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵
【フェチ/マニア 官能小説】

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鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 4.-6

 イケてる、という言葉を聞いて、歩道にパンプスを鳴らして歩きながら、スカートの中でラップで絞めつけた男茎が膨張してきて、のたうつように下腹部を圧迫した。漏らした粘液で緩んだ密着面に、脚を送り出す度に先端が擦れて内ももが震える。自分の部屋の玄関をくぐるまで男の声がずっと頭の中を巡る。部屋に入るなりスカートを捲り、玄関先に予め置いてあるカッターナイフでラップを切り裂いて男茎を晒すと、握りこむ前に夥しい発射が始まった。玄関先のキッチンの床を濃厚に澱んだ体液が広く汚した。
 息を切らしながらその光景を眺める。いつもはそれで収まっていく劣情が、ナンパ男の言葉で全く収まらず陽太郎は放出しても一向に萎えてこない男茎をスカートの前から突き出した姿のまま、少し前屈みになって部屋に上がるとベッドに飛び込んだ。
 仰向けになって天井から照らしてくる灯りの中、またナンパ男の言葉を思い出しながら男茎を握った。拭っていない精液が拳に擦れてクチュッと大きな音を立てると、
「んあっ……、あんっ……」
 とボリュームを気にせず声を上げた。何だこの喘ぎ方は。そう思っても衣服の下の偽りの乳房を揉みしだきながら男茎をしごくと、女の愉悦の言葉しか出てこなかった。
 ふと恐ろしい想像が頭をよぎった。凄まじい誘惑だった。堕落の道に引きずり込まれないように自分に言い聞かせたが、体は既に自然に動き始めていた。スカートからはみ出した男茎を握りしめたまま、うつ伏せになって膝を立てる。枕に顎をついたまま、握っていない方の手を高く上げた尻に向けるとスカートを捲り上げた。黒いショーツの縁から指を中へ忍び込ませ、自分に唯一ある小さな穿孔に指先を押し付ける。
「ふあっ……、あっ」
 菊門をくすぐるとヒップが艶めかしくグラインドし、こぶしの中で男茎が暴れた。これまで男として体に生いる突起で性感を味わったことはあったが、体に穿たれた窪みにそれを求めたことはなかった。体に自分以外の何かを埋めるのは女性的な性楽の求め方だ。だが、今の自分はそこをイジくることで、暴発してしまいそうなほど全身を快楽が駆け巡っている……。
(姦してほしい)
 言葉となって表されると、後ろ暗さと同じくらい渇望感が巻き起こった。友梨乃がやっと、今のこの異常な自慰の想像材料――「オカズ」として頭の中に登場してくれたことが救いだ。彼女は恋人であり、淫らな行為の素となっても誰に非難されるべきものではない。
 だが想像の中での友梨乃は、陽太郎の前で体を開き、恋人の男茎に貫かれてイヤラしく悶えている姿ではなかった。こうしてスカートを捲り上げて四つん這いになった陽太郎の背後に居る。陽太郎に抱かれようとしているのではなく、抱こうとしている。友梨乃の手でこの淫奔な場所を滅曝して欲しい。何の粘液が漏れてしまったのか分からない滑った菊門へ押し付けている指先に力を込めて体が拡げると、真下に伸びていた男茎の先端からシーツに向かってまたもや夥しい精液がほとばしった。
 昨日の記憶に引きずり込まれそうになっていた陽太郎の唇に感触があり、首に腕が回されてくる。潤んだ瞳で友梨乃が陽太郎を見つめ、何度も唇を啄んでくる。
「……なれるとおもう」
 友梨乃は至近で陽太郎の顔を覗き込み、もう一度改めて言った。
「なれる……?」
 今に引き戻されながら陽太郎が問うと、友梨乃は首に巻きつけた腕に力を込めて、
「うん……。……も、もうすぐね」
 と、じっと陽太郎の瞳を見据えたまま、「よ、陽太郎くんとできる、と思う……」
 友梨乃は瞳を見たまま片手を下ろすと陽太郎のスカートの中に入れて、友梨乃が抱きついてくる感触のせいなのか、昨日の記憶のせいなのか分からない、硬化した男茎を握ってきた。キスで荒くなっていた陽太郎の息が更に乱れる。陽太郎の手もまた友梨乃のスカートの中に入ってきて、しっとりとなったショーツの頂に指を這わせてきた。いつもの夜が始まる。キスを続けながら何も言わないでも、申し合わせているかのようにお互い膝を折って立てた脚でスカートを捲り、股を開き向かい合わせに差し出しあった。どちらが立てているのかわからない湿音が響いてくる。どちらが漏らしているのかわからない吐息が部屋の中に充満していった。
 陽太郎の指がクロッチを退けて顔を出した秘門を割って深々と友梨乃の中に入ってくると、高い声が漏れて男茎を強く握りしめ、指の腹を陽太郎の亀頭の敏感な部分に擽らせた。陽太郎も友梨乃に負けない高い声を漏らした。
(陽太郎くん……)
 陽太郎が友梨乃をほぐすためにしてくれるようになった指の愛撫が、友梨乃にとって麗しいものになり、陽太郎に報いたくて友梨乃も指で彼を愛おしむようになった。陽太郎を弄ると悦びの反応を示してくれるのが嬉しくなった。だが今聞いた陽太郎の声は、最初に聞いた声から明らかに変わっていた。


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