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美少女
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第48章 あなたは、まだ、私の昴なのかしら?-1

外出の準備を早め済ませたひたぎは、窓から通りを見下ろしていた。

「水晶、お茶をいれてくれるかしら?」

昴が迎えに来るまでの時間を、お茶を飲みながら静かに過ごしたいと考えていた。

昴に思いを馳せる。思えば色んな事があった。その度に見せる昴の驚いた顔やほっとした顔、そして、ひたぎを愛おしそうに見つめる顔が浮かんできた。思えば昴は、どんな時でも誠実に、わがまま一つ言わずにひたぎを愛してきた。本当に可愛い私の昴。本当に愛おしい私の昴。
その昴に、この旅行で処女を捧げることになる。ひたぎは高揚する今の気分を静かに楽しんでいた。

そんな時、リムジンが玄関前に滑り込んできた。約束の時間より30分も早い。車が止まると同時に水晶が飛び出し、慌てて車の中へ飛び込んで行った。昴が降りてくる様子もない。悪い予感が頭を過ぎる。

ひたぎは階段を降り、両親に笑顔で外出を告げると、荷物を持って車に乗り込んだ。

昴が苦痛の表情を浮かべている。水晶が強張った表情で昴の額の汗を拭っていた。むせかえるような精液の匂いに包まれる。3人を乗せたリムジンが静かに走りだす。

「ひたぎ、ごめん・・・」

ひたぎは昴の言葉を無視するように、昴に唇を重ね、激しく舌を吸いたてた。予想外の出来事に昴が悶える。

昴の舌は精液の味と香りにまみれていた。それでもひたぎは気丈に昴に問いかけた。

「昴・・・あなたは、まだ、私の昴なのかしら?」

昴が、ハッとして答える。

「僕はひたぎ一筋だ。それだけは変わらない!」

「何があったの?」

「夜中に瞳さんに呼び出された・・・」

「そう・・・」

「恋愛ごっこだと言われた。快楽に溺れているだけだと。そして、もし瞳さんがひたぎと関係を持って、子供を産ませたとしても愛せるのかと問われた。
もちろん、そんな事はさせない。だけどもしそうなっても、ひたぎへの気持ちは変わらないと答えた。その時は混乱していて、ただ反射的に答えたけど、今は確信を持って言える。
それほどまでにひたぎを愛しているのに・・・
あの時、瞳さんを拒むべきだった。ひたぎを思いながらも、その時の僕は拒めなかった・・・」

ひたぎが昴の瞳を真っ直ぐに見つめている。

「何をされたの?」

「そ、それは・・・」

「包み隠さず、ありのままをおっしゃい」

「僕はダメな男だ・・・裸にされて拘束された。ひたぎに申し訳ないと、何とかしないといけないと、考えていたのに・・・」

「その状況に欲情し、勃起させたのね?そして、あの人はそれを弄んだ・・・あの人のことだから、酷いやり方をしたのでしょうね?」

「ああ、ひたぎ、許して・・・」

「言い訳は後で聞かせてもらうわ、先に何があったのかおっしゃい」

「ハイヒールの踵で僕のものの内側を弄られて、射精させられた・・・」

「そんなことを・・・でも、もっと酷いことをしたはずよ。あの人は二人の関係を試そうとしているの。私が許せなくなることを、私を打ちのめすことを、そして、昴を迷わせることをしたはずよ」

「ああ、今になって瞳さんの意図が分かったよ。瞳さんは、僕の唇も童貞も奪わなかった・・・その代わり、ひたぎには出来ない方法で僕を征服した・・・瞳さんは僕の喉とアヌスに侵入し、僕の体の中で何度も精を放った。それも激しく犯した訳じゃない。ただ静かに僕の体内に精を注ぎ込んだんだ。それだけで僕が達することを、僕の体がひたぎを裏切ることを分かっていた。そして、放ったものを放出させずに閉じ込めたんだ。ひたぎの前で放出させる為に・・・」

ひたぎが弾かれたように、昴の下半身に手を伸ばし、剥き上げた。ひたぎの瞳が怒りの炎に包まれる。

「なんてことを・・・・」


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