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耀子のアヴァンチュール
【その他 官能小説】

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耀子のアヴァンチュール-8

 耀子の腰がもどかしげに、波を打つ。
 博は、腰を落として、亀頭が抜け出さない様に気を付けながら、膝を伸ばして、耀子に被さった。

 腰を軽く突き上げると、男根はヌルリと潜り込んだ。
「根元まで入ったよ」

 博の手が耀子の尻を抱え込むと、耀子が腿を上げたので、内股と内股が、ぴったりと合わさった。
「おおぉ、きもちいい」

 博は、耀子の耳元に熱い息を吹きかけた。

 恥骨をお小根に密着させたまま、陰茎の背でお小根の裏をくじる。博の得意技だ。
 耀子は、もっともっとと、小腰を使う。

 今度はじっくりと攻め立てよう。さっきの一発で、今は余裕がある。射精までに、30分はもつだろう。
 膣粘膜に包まれた男根から、程よい快感が伝わってくる。博は嵌まり心地に満足した。
 じっくりじっくり、博は口の中で唱えながら、腰で“の字“を描き続ける。

「ああイイっ〜イイっ」耀子が、声を上げた。
「まるで死んだ亭主が戻ってきたみたい・・・〜博さんなんでそれ知ってるの?」

「日本の古典的なテクニックだよ。ご主人もこれ使っていたんだ」
「それ、続けて頂戴」

「ああいい〜〜イイ〜〜」
「死にそうっ、ああ、死にたくない」

「死にそうにいいわ、なんていいの。でも、こんなにいいのに、死んでたまりますか」
「いいねえ〜〜いいいいっ〜〜僕も一緒にイクから〜ついてきてえぇ」
 

「ああ、またイク、イク、イクぅ。ころしてぇ」
 


8.
 夕食の準備が始まる時間になっても、奥の客からは何の音沙汰もない。
「どうしたのかしらねえ」
 仲居は、少々心配になって来た。心づけをたっぷり貰っているので、野暮なことはしたくないけれど。

 二人の茶を盆に乗せると、そっと部屋を覗いた。
「ごめん下さい。お茶をどうぞ」

 座布団が乱れ、奥の部屋で、うめく声と、せわしげな気配がする。
 仲居は、盆をちゃぶ台に置くと、そっと襖に耳を寄せた。

「死ぬうっ、ああ、死にたくない」
すわ、心中か。仲居は腰を抜かした。動けないまま、聞き耳を立てる。
「死にそうにいいわ、なんていいの。でも、こんなにいいのに、死んでたまりますか」

 続いて、ぼそぼそと男の声。これは何を言ってるのか聞き取れない。
「ああ、またイク、イク、イクぅ。ころしてぇ」
 
 襖を通ってくる声を聞いている内に、仲居の下がウズウズとしてきた。
 そう言えば、この前亭主に抱かれたのは、いつだっけ。
 今日は早く帰って、お調子の一本も付けて。
 
 持ってきた茶を飲んで気を静めると、そっと部屋を出た。
 今夜、今夜。
 仲居は、思わず口ずさみながら、火照った顔を撫でた。
(ごきげんよう)


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