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鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵
【フェチ/マニア 官能小説】

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鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 2.-15

 陽太郎と一緒にいれば、自分を引き込んでいくこの底の見えない漆黒の奈落から戻れるかもしれない。
「藤井くんといれば……、いつか」
 陽太郎は思わず両手を上げて友梨乃の腰を抱き寄せた。化粧を施した顔で、乞い縋る目線を友梨乃に向けている。「……慣れていけるかもしれない」
「ユリさん……」
「……動いちゃダメって言ったのに」
 友梨乃が窘めて笑うと、
「コレくらいは許してください」
 陽太郎も涙を流しながら笑った。
「いつ、できるようになるかわからない」
「待ちます。ずっと」
 友梨乃はもう一度身を屈めて、陽太郎の唇を吸った。深く舌を入れて唾液を流し込む。ここまでしても悍ましさが無いことを確認すると、身を起こして、一度だけゆっくりと頷いた。
「……いいよ。……付き合おう」





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