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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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彼の居ない世界-3

「杏、食事……ここに置いとくね。」
「………。」

病院で医師から耳を疑う絶望的な話を聞いてから私の周りは深い闇に包まれた。

今でもこれは悪い夢なんだと疑う日々、しかし家を出ても私を迎えに来る彼の姿はない、
教室に入ってもそれまであった彼の空席すらなく、それは先生も学校側も彼が病死した事を認知した意味であり。

周りの楽しそうな声がうっとおしくて仕方がない、何がそんなに楽しいんだ、どうしてそんな元気で居られるんだ。

授業で先生の声もまるで耳に入らない、給食も喉に通らない、美術部は今も順調のようだが今となってはどうでも良い、彼が遺した部活を大切にしようとか、そんな気力も失せ。

もはや何もかもがどうでもいい、周りの全てが敵…。

何で今私、生きてるんだろう?

カーテンを閉めドアに鍵を閉めとても居心地が良い、と言うより苦しくない。

「…学校、どうだった?」
「……。」
「さっき菫ちゃんから電話があったよ。」

はぁーうるさいなぁ、扉の向こうで聞こえる母の雑声。放って置いてよ…、しかしそんな願いすら叶わず、向こうから乱暴に階段を上がっていく音がし。

「おい杏!何時までそうやっているつもりだっ!早く出てこいっ!」

母以上にうっとおしい父の怒鳴り声、その勢いと同じくらいにノックをし。

「お前がそんな風になってどうする?こっちは心配で仕事にもつけないんだぞっ!」

知るかよ、クソ親父が。

「ちょっと!そんな怒鳴らないでよ。」
「何言ってんだ、こんな事許される事じゃないだろ!」
「だけどっ……。」
「はぁーー……。」

深い溜息と共に階段を下りてく父。

「何処行くのよ?。」

その背中に問い掛けるも、返答はなく。

そしてしばらくして母も下へ降りていき、やっと静まり返り。

はぁ…やっと静かになった。

安心感に満たされる、しかしその後深い絶望感が圧し掛かる。

私は、私は……。


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