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THE 変人
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夜のサービス-7

 目が慣れうっすらとお互いが見えるようになった。瀬奈は海斗の目をジーッと見ようとするが、海斗はの方は暗闇でも目が泳いでいた。
 (海斗も自分からあれしてこれしてって言いづらいよね…。)
瀬奈だって男性経験が豊富な訳でもないし、恋愛関係にない男との行為は初めてだ。リードできるほど慣れてはいない。しかしこのまま時間だけが過ぎていきそうな気がして自分が頑張る事を決めた。それに今から海斗と関係を持つ事は瀬奈にとって新たな世界への第一歩なのだ。出来る事なら今までの人生を全て捨てて新しい人生をずっと歩んでいきたいと思っている。様々な現実を考えれば、それは叶わぬ願いだという事ぐらい分かっている。しかしその時が来るまで新しい自分として生きていく勇気を与えてくれた海斗に感謝している。勿論もっと有意義な事で海斗に恩を返したいと思っている。しかし今、何もない自分が出来る事はこれしか思い浮かばない。体を使う女は情けないと思って来たし、思っている。しかし現状の自分はその情けない女だと自認していた。海斗に頼るしかない。海斗は主人様なのだ。瀬奈が今自分に出来る事はご主人様に尽くす事だと思ったのだ。何もない自分にはそれしかないと。
 目の前の海斗はまさに童貞のように棒立ちだ。どうしていいか分からない様子がありありと分かる。瀬奈は敢えてキスをしなかった。海斗とセックスをして、その後の自分の気持ちを確かめてからにしようと思った。キス=心を許す。瀬奈はそれでもセックス後に心を奪われたらいいな、そう思いながら海斗の足元に跪いた。
 「えっ?」
気付いた時にはペニスをくわえられていた。まだ興奮前のペニスを口に含み、温かい口の中で柔らかい舌が丁寧にペニスを這っていた。
 「ち、ちょっ…いきなり…」
たじろぐ海斗。しかし驚く言葉と表情とは裏腹に体は抵抗させなかった。美女にいきなりフェラチオをされるという美味しすぎる事態に無意識に拒否する事を体は拒んだのかも知れない。もしくは突然の事に体が固まってしまった…、どちらかだ。どちらにしろ海斗の下半身に甘い甘い快感が伝わっていた。


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