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乙女☆大作戦
【女性向け 官能小説】

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-2

「顔のいい男の言うことは信用できない」
「俺、顔いいか?」
「ぷっ。それって一応謙遜?」

山崎は未だに真剣な表情を崩してないけど
一体どこまでが真剣なんだか。
同期でも人気のある『山崎くん』をあんた呼ばわりしてるのは
私ぐらいだ。
裏を返せば
女子はどこかで山崎とそうなることを期待してる。

「いや。好きな女にいいと思われなきゃ、意味ないだろ?」
「まぁねぇ〜。んじゃ、好きな女に聞きなさいよ」

そう言った私の顔をさらに覗き込んできた。
山崎の視線が痛い。

そのあと、ふと視線を外し
「そうだな」
といったあと、グッとビールを煽った。

「あんたも私にかまってないで彼女作りなさい」
モテるのに、入社以来、山崎に彼女の話は聞いたことがない。
選り好みしているのか。

「そのうちな。これを見届けてから」

一体、どんな使命感があるのか
私と橋本さんの恋を見届けてからだという。

「ふ〜ん・・・」

なんとなく雰囲気が悪くなったその場を
からりと話を変え、そんな話をしたことさえ忘れるぐらい
笑い話に変えるその話術は見事だと思った。

これは、相当オンナ慣れしてるな。
そう思うとため息が出てくる。

山崎には必要以上に近づかないようにしよう。
こういうタイプの男は危険だな。

やっと私にも学習能力がついてきたらしい。




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