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幽霊彼女と日常物語
【青春 恋愛小説】

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再会-1

幽霊彼女と日常物語

一章

心音の突然の死から数日が経った今日
心音の葬儀が終わった後、俺は一人ベッドの上で呆然としていた。
俺が着いていたのに心音を死なせてしまった自分を許すことができない。
自分を何度も責めていた。
いつの間にかまぶたが重たくなってきて、寝てしまった。

ポタ ポタ…
何かが顔に落ちてくる。
まだ意識が浅い…
『…………った』
馴染みのある声が聞こえるが聞き取れない。
『……たかった』
この声は…
『会いたかったよ!和哉!』
頬を赤らめ涙ながらに言う
『⁈こ、心音⁈』
『心音なのか⁈』
『うんっ、そうだよ!』
起き上がる俺、時刻は丑三つ時。
『ど、どうしてここに?』
涙が溢れてくる。
『えへへ、話すと長くなるんだけど…』
『なんかね、私が死んだ瞬間私は、身体と意識が離れたの。それで、自分が、倒れてる姿を見たの。すぐに
死んだ事は理解できた。
そして、私は今日まで彷徨い続けた。』
大方理解できたが、まだわからない。
『それで、なんでここに?』
『えーっとね、今日の夕方ぐらいに、ピカッて目の前が明るくなってねそしたら何もない白いところに着いたの。そしたらね、男の人の声がしたの。』
『お前に二つの選択をあげよう』
霧が現れその中に巨大なアフロの男の人が立っていた
『選択?』
『そうだ、今後の暮らし方についてだ。気づいてはいるだろうが汝は死んだ。ここで一つお前に選択肢をやるとしよう。選べ!
一つ、このまま天国へ行き楽園で暮らし続ける。
二つ、大切な人の元で霊体として共に暮らすか。』
私は迷わなかった。答えはすぐに出た。
『二つ目!大切な人の元で暮らしたい!』
『そうか分かった、だが、お前はその大切な人以外からは認識されないぞ?
それでもいいか?』
『構いません!わたしは和哉がいればどんなことだって…』
『承った』
そう言うとアフロの巨人は消えて行き
また、目の前が明るくなってこの部屋についていた
『それが今の状況だよ。』
なるほど、アフロの選択を選んで俺の元に霊体として蘇った。と言うわけか。
まだ、何が何だか頭の整理がつかないが、とりあえず今はこの言葉をかけたい。
『おかえり、心音』
そういって、俺は、心音を強く抱きしめた。『ただいま、和哉!』
その言葉にまたもや涙し、二人は唇を交わした。
『今日は色々起きて疲れたから、また、明日色々と考えるとして今日はもう寝ようか。』
『うん、そうだねおやすみ〜』
『おやすみ』

〜翌朝〜

ポタ…ポタポタ
またもや何かが顔に落ちてくる。
『起きて!和哉起きて!』
『ゴフッ!』
腹に強い衝撃が…
『いてててて…』
『おはようっ!』
『おう、おはよう』
『目覚めの加減はどうかな?』
笑ながらに問いかけてくる心音
『おかげさまでいい目覚めだよ』
皮肉げに答える。ん?顔に水?
『あ、シャワー借りたよ。』
なるほどシャワー浴びたのか…っ?
『お前、幽霊なのにシャワー浴びれたの?』
『うん、浴びれた。それより〜』
何かニヤつきながら話をふる。
『私ね、色々と試してみたんだけど。
見てね行くよ?』
『わかっ…た、よ』
途中で口が止まってしまった
『どう、すごいでしょ?』
『オイココネイマカベニハイッタヨナ?』
片言のようになってしまった
しばらくして正気に帰った。
『そうなの、すごいでしょ?幽霊だから出来るかなーって思ってやったらできちゃった』
『できちゃったって、なんだよ』
つーか、凄すぎだろと内心思った。
『他にもね〜こんなことも…』
心音が光に包まれた後、バスタオル一枚の心音の姿が、聖スターリア学園の制服へと、変化した。
『おお!すげーな!』
『でしょでしょ!どうかな?可愛い?』
愚問である。俺は即答する。
『いつも通りだけど、めちゃくちゃ可愛いよ!』
そう、我が学園の制服は心音にとても似合っている。故に、少しばかり見慣れないものは失神してしまう程の破壊力がある。
『えへ、可愛いなんて、照れるよ〜』
いや、自分で聞いたんだろ?と、心の中でツッコミを入れた。
『他には何かできるのか?』
他のも気になるから聞いてみる。
『これが最後かな、えいっ!』
心音がそう言った途端、カーテンが開く。
眩しい光が入ってきて、目をそらした。
『こんな感じかな?あとは、和哉以外には見られないし、触ることも出来ない』
『分かった、それだけ分かれば十分だ、多分心音は思念体となったんだと思うよ』
『そのとーり!』
どこからか声が聞こえて来た。
そのすぐ後に、白い空間に着いた。
そこには、大きなアフロの人が。
『その通りですだよ!榊原和哉君、いや、これ以後は“かっくん”と呼ぶことにしよう』
『誰だ!ここはどこなんだ?』
突然来たこの部屋に、全く知らない人がいるんだ、流石に冷静を装いきれない。


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