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フライング・スタリオン
【その他 官能小説】

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フライング・スタリオン-2

3.
 僕は、コンドームを半分開いて、口移しに唾を流し込み、勃起をした男根に被せた。
 指でラテックスの皮膜越しに、男根の周りにたっぷりと唾を塗り込む。
 先端の精液溜まりにも、唾が半分ほど満ちている。
 
「洋子ちゃん、かわいい洋子ちゃん」
 枕の下から、洋子との2ショット写真を取り出す。

 ふっくらとした頬に切れ長の目、やや肩の張った健康体の胸は、豊かにワンピースを押し上げている。
 まだ見たことのない乳房、滑らかな臍の周りから、想いは腿の付け根に下りて、漆黒の恥毛に覆われた股間に。
 (毛が硬そう、気をつけないと毛切れをするかも)
 上掛けに包んだ手製のダッチワイフの割れ目に、男根を差し込む。

 ゆっくりと、腰を使う。
 コンドームの中で、肉棒がヌルヌルとすべる。
「洋子ちゃん、気持ちいいよ」
 両手でダッチワイフを挟んで、男根に掛かる圧力を調整する。圧力の高まりで包皮は扱かれ、刺激の強くなった男根は、キリキリと硬さを増していく。
「あああ〜〜っ 洋子ちゃん、凄くいいよ」

 怒張した肉棒を、コンドームが外れないように気をつけながら、シコシコと抽送する。
 男根に気をこめて、目一杯に押し込む。底の無い、手作りダッチワイフには子宮が無い。亀頭はいたずらに割れ目の奥の空間で、首を振りたてる。
 ダッチワイフに更に力を込めて、締め付ける。

「ああ、そうそう、洋子ちゃん、君のおマンコが、おマンコが〜〜、いい、いい、いいぃっ」
 洋子にしては頼りない掛け布団を抱きしめて、絶頂の近づいた男根を、目一杯に押し込む。
 亀頭が跳ね上がり、陰嚢に溜まりに溜まった精液は、肉棒を走り抜けて、コンドームの精液溜まりに溢れた。


4.
 楽しい筈のクリスマスが近づくと、いつも洋子は憂鬱になる。
 孤独だ。プレゼントを呉れる人も上げる人もいない。
 37歳にもなるのに、夫も子供もいない。

 まごまごしていると、生理も終わってしまう。
 女と生まれたからには、せめて子供の一人くらいは生んでみたい。
 思いを巡らせると、瞼に浮かぶのはあの石崎昇だ。
 あの人の子が生みたい。

 看護学校を出て、赤十字病院を手始めに幾つかの病院を経験して、今は横浜市内の中規模の病院に看護婦長の地位を得た。

 人は美人だといい自分でも満更でもないと思うのだが、なまじ美人で仕事が出来るキャリアは、男が気軽に口を利けない雰囲気を持っている。
 しかし、今年はいささか状況が違う。

 オーストラリア研修で世話になった石崎昇の日本の叔母が亡くなって、それを口実に、年末を日本で過ごすと言うメールが入った。
 洋子は、勤務のローテーションを昇に合わせて、休暇を取った。
 昇は、最近の日本の様子は分らないから、どこかクリスマスを二人で過ごせるところを予約しておいてくれないかと言ってきた。
 洋子は、横浜港を見渡せるハーバービュー・ホテルに、クリスマス・イブのディナーとベッドルームの予約を取った。電話を通して、ベッドルームの予約をする自分の声が耳にくぐっもって、胸がドキドキした。
 


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