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愛しているから
【青春 恋愛小説】

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なんて言うんですか劣等感-7

「大山」


「……ん?」


「コテージ着いて荷物を置いたらさ、近くの海水浴場行くから」


歩仁内の言葉に、そういやコイツに言われて水着も用意したな、とボンヤリ思い出した。


沙織、どんな水着を着るのかな。


そんなことを考えていると、俺の横で修と石澤さんがいつもの如くじゃれあっているのが聞こえてきた。


「石澤、ちゃんとビキニ持ってきたんだろうな」


「はあ!? そんなの私が着れるわけないでしょ!」


「じゃあ、どういうんだよ」


「……普通の……洋服っぽい奴……」


恥ずかしいのか、下唇を突き出してむくれたように話す石澤さんは、やっぱり大胆にはなりきれなかったみたいだ。


でも、修はそんな彼女に容赦ない。


「はあ? 洋服!? ふざけんなっつうの。水着と言ったらビキニだろ!」


「ビキニなんてスタイルいい人が着るもんでしょ! とにかく私はあんな露出度が高いヤツは無理!」


「なーに言ってやがる、てめえは。露出度高いとかそういうの気にしてたって、いずれオレらは裸を見せ合うんだから意味ね……」


修が言い終わらないうちに、石澤さんの拳がヤツの頭を直撃した。


「痛えって! 何すんだよ」


「うるさい! 何であんたはいつもいつもそう変な話に持っていこうとすんのよ!」


真っ赤になって怒る彼女を、修はヒヒヒと白い歯を見せて意地悪そうに笑っている。


「好きだから、そういうことしたいって思うのは当然のことだろ?」


「なっ……!」


あまりにサラリとハッキリ言う修とは対照的に、魚みたいに口をパクパクさせる石澤さん。


でも、修のどことなく煽るような笑みは、石澤さんに向けているんじゃなく、俺に向けている、そんな気がした。






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