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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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最期の、デート-6

「ヒィィィィィィィヒャッハァァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!♪」

ジェットコースターに、乱暴とも思えるほど体を容赦なく振り回され、乗車してから全身
がゾクゾクする。

楽しい思いを一杯に奇声とも言える叫びを上げる、横に乗ってる絆は先ほどからビビリ
 まくり、顔を青ざめ。日頃の性分からこういうの苦手そうとは覚悟していたがまさか
 ここまで。昨日までの元気は何処へ行った…。

「次!ウォータースライダー行くぜっ!」
「ううー、ちょっとタンマ。」
「アカン!空いてるうちに!」

目をグルグルマークにしてる彼を、強引に腕を引っ張り、次のアトラクションへ。

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!どうしたぁっ?!その程度の速度と水掛け
じゃ温くて眠くなっちまうぜっ!」
「ヒィィィィィ」

男みたいな奇声をテーマパーク中に響き渡せ、制御装置を外した私は、これ以上にない
 程元気良く遊び回った。

「アッハハ♪きぃんもちぃー♪」
「……♪」

コーヒーカップの上でゆったりとしたスピードで風と戯れる私達。
 芝居や演技でもなく、思ったままの柔らかい笑みと言葉を浮かべ。

そんな私の顔をジッと眺め、彼もまた笑う。

どうやらホッとしてくれたようだ。

小さな箱の中で、窓から小さくなった乗り物達を眺める。

「良い眺めだねぇー。」
「ホント…。」

母は、私達をここへ行かせた後、一人マッサージルームへ足を運び、顔を極楽そうに
 溶かしていた。

「ホント、今日は楽しかったね。」
「うん…。」

気がつけばもう山の向こうでオレンジ色の夕日が姿を現している。

「ありがとう杏。」
「え…。」

突然私にお礼を言う彼、笑みは浮かびつつも何処か表情は暗く。

自分が私にして欲しい事をやってくれて、喜びと安心感に満ちているのだろう。
 …だけど、楽しい時間が過ぎ彼と会えないと思うと、どうしても顔が沈み、すると。

「!、絆?…。」
「…。」

眉を潜め、床に視線を置く私の頬に、そうと片手の平をつける彼。
 驚き顔を上げ目を丸くし彼に視線を合わせる。

「駄目…。」
「…。」
「大嫌いだよ、君のそんな顔。」
「絆…。」
「僕はね、君の笑顔に救われたんだ、勇気を貰ったんだよ?何度も何度も。」
「……。」
「僕はこの旅行を最期に、病院へ戻り、後は………死ぬだけだ。」
「っ……。」

死ぬ。その単語に一度は口ごもる彼、そして。

「笑ってよ、杏。」
「…。」

私は頬を上げ、心は篭って無いが、素敵な笑みを浮かべる。
 それを目にした彼は口と目を少し開け、幸せそうな顔をし。

「うんっ!素敵だ♪」
「…う、うぅ絆…。」
「!!」

影と重なる彼の顔。それを見た私はもう胸を締め付けが耐え切れなくなり、目の前の彼を
想いっきり抱き締めた。

「嫌だ、嫌だよ…死んじゃ嫌だよ…絆。」
「杏…。」

容赦なく震える両腕。

「解ってる!そんなの不可能な事だって!それで堪えてきた!…でもっでも!」
「……。」
「私、やっぱり。」
「杏。」
「!!」

私の両肩を掴み、ふいに唇を重ねる。それは永遠とも言える時間が流れ。

長いキスから解放され、両手はそのままで、彼は静かに口を開ける。

「杏、笑って。……それが僕の願いだ。」
「……。」

そう簡潔に言う絆。

そんな事、私には…。

観覧車の扉が開く、私達の心境も知らずに。







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