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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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最期の、デート-5

「ふぇー、やっぱホテルの温泉はまた格別だねぇー♪」

浴衣に身を包み、湯気を廊下の天井に上げ、ホテルのタオルを肩に掛け手に持ち、
 私たちがチェックインした和室を目指す。

今宵私は一人で温泉に湯を浸かった。母は私と絆の事を気遣かって、と言うか面白がって
ファミリー温泉ならぬカップル温泉の貸切を頼もうと目論んでいたのである。

絆と混浴?しかも二人っきりで?

私はあらぬ空想を頭に浮かべてしまう。そんな提案をした母に想いっきり首を横に何度も
振り断った、「これ純愛小説何だからマズイよ」ってしたら母も「あそっか」と簡単に
 納得した。

ましてカップルうんぬん前に今の彼と一緒にお風呂とかそういう気分ではない。
 死への階段を昇っているのにヘラヘラ笑ってるし、それにもうじき息耐える彼をまとも
に直視出来ないでいるし。

母と普通に入浴して語るのもアリと考えたが、今は何だか一人で居たい気分。

「はぁー」

ふいに溜息が零れる。

全く、彼は時より抜けている。こんな大事な時に、無神経にも程があるのでは…。

そう耽つつ、扉の前に着き、ドアノフに手を掛けたその時。向こうから彼と母の声を耳に
する。

「まぁ、そういう事だったの…。」
「はい、誤解…招いちゃったでしょうか…。」

何処か引っ掛る会話、私はドアノフを手に触れたまま中へ入ろうとせず、聞く耳を立て。

「彼女には笑っていて欲しいんです。最期の、旅行ですが。…それが僕の願いでもあるんです…。」
「絆…。」

そういう事、だったんだ…

目から鱗、そして罪悪感を感じてきた。

私の中で何かが吹っ切れた。




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