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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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僕だって!-4

「それでさぁー、その公園がとっても絵になってさぁー」
「…そうなんだぁ、んじゃー今度はそこでスケッチを行うんだ、頑張ってね…」
「う、うん。」

一人で寂しそうな背中を見せ、下校する杏に声を掛け、一緒に帰ろうと誘った。
 一応返事はあったもののやはり今日も暗く。

「どうしたの?」

僕は我慢しきれず、首を傾げ思った事を言う。

「何が?」
「いや、最近元気無いジャン」
「そんな事ないよ、元気リンリンッ♪」

気性に振る舞い両手でガッツポーズをする、しかし頭上のモヤモヤが消えないでいて。

作り笑いの横顔を覗かせる彼女に、僕は強引に両肩を掴み、こっちを向かせ。

「?なっ、何!」
「悩みがあるなら言ってよ!」
「え?…」
「せっかく退院してやっと君と過ごせると思って楽しみにしてたのに、暗い表情ばかり!
こんなの僕の好きな杏じゃないっ!」
「絆…」

僕なんかに何が出来るのだろうか…、でもっ!彼女の力になりたい。
 この日を最後にパァとお日様のように元の明るい杏に戻って欲しい。

「僕、また君を困らせるような事をしちゃったのかな?だったらゴメン!何でも言って
治すから!努力するから!…だから。」
「…」
「心配、何だよ。」
「別に貴方は何も悪く無いよ、そりゃー時々不安にはなるけど。これは私の問題であって
絆には関係の無い事、だから私を想うならこのまま」
「関係あるよっ!」
「!!」
「僕は君の事が好き、だから君に嬉しい事があったのなら僕も嬉しい、そして悲しい事が
あったら僕だって悲しいよ」
「絆……」

瞬き一つせず答えを引き出そうとするも、打ち明けてくれる様子は無く。

「御免なさいっ!お母さんにお使い頼まれてるのをすっかり忘れてた、じゃあまたね!」
「あっ!!」

結局彼女の笑顔を妨げる謎の異物の正体を掴めず、赤い夕日の下へと消えていった。

「杏…」


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