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ボールと家族とワールドカップ
【家族 その他小説】

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試合結果と共に-5

妻は一緒に帰って来た私と麻衣を見て驚いていたが、私の手にサッカーボールが有るのを見て、更に驚いた様子だった。

「これを使えば家でも出来るよ。今日、先輩に教えて貰ったんだ」

家に帰る前のグランドで、麻衣は自分がボールを入れてきたボールネットを私に差し出した。

麻衣の指示の通りにボールをネットに入れ、紐の端を持ってボールをぶら下げた。

「そう、そうやって紐の端を持ってぶら下げたボールを蹴るのよ」

麻衣の説明の通りに、目の前にぶら下ったボールを、ネットごと下から上へと蹴り上げた。少し蹴りそこなったが、ネットに入ったボールは何処にも行かずに、直ぐに私の足元に戻った。

「おお、これはいいなあ」

とにかく、蹴りそこなったボールを拾いに行くのが重労働だった。まあ、それも運動になるので本来の目的は達成するが、その分ストレスが溜まった。

これなら、幾ら蹴りそこねても何処にも行かないから私向きだ。

この日から、居間でもボールを蹴り始めた。好きなテレビドラマに集中できない妻の顔が時々曇るが、私の運動する姿勢に何も言えないようだ。

準々決勝の好カード、この日の深夜に有った試合はアルゼンチン対ベルギー戦。

私達に感化されたのか妻も一緒に観戦を始めた。

転けてもボールに触ろうとするメッシの姿勢に、ボールへの執着心を学んだ。

早朝にはベスト4最後のイスを掛けてのオランダ対コスタリカ戦。

ロッペンの速さに驚き、そのオランダの猛攻を抑えたコスタリカの守備力に更に驚いた。

一度も負ける事無くピッチを去ったコスタリカに拍手を送った。


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