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ハツミ
【OL/お姉さん 官能小説】

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トモキ 2nd Story-13

ハツミから簡単なメニューの紹介を受け食事に手をつける。
「いただきます!」
『お店じゃないから、何も気にせず気ままに食べてちょうだい。』
そう言われてもこんな豪華に揃えられた食事とハツミの前では緊張せずにいられない。
しかし、ハツミの作ったチキンとホワイトソースのパスタを一口分フォークで巻き取り、口に運んだ途端俺の緊張は解けた。

―マジで?!すげぇうまい!!

たった今まで、この素晴らしすぎる料理が俺の緊張の原因であった事が嘘の様に思えた。本格イタリアンを売りにするレストランでこのメニューがでて来ても俺は何1つ文句言う事なく平らげるだろう!
「おいしい!!ハツミすっげえよ!」
『そう?良かった!ワインの味もみてみて。』
そう進められるままに俺はワインにも手を伸ばす。ハツミの料理もワインも全てが最高の味だった。ご丁寧にハツミはデザートにティラミスまで用意してくれていて、それも俺は綺麗に平らげた。
「ごちそうさま!!ほんと美味しかったよ!」
『ありがとう!トモキに喜んでもらえて嬉しいわ。また料理作るから食べに来てね!』
と言うハツミ。まるで恋人に言うようなセリフに俺はテンションが一気に上がる。
「実は今日ハツミにプレゼントを持って来たんだ!気に入ってもらえるか分からないけど…。」
そう言って紙袋を手渡す。
『えっ?!ありがとう!!』
紙袋を受け取ったハツミは早速包みを開け始める。丁寧に紙袋を開け、服を1つ1つ包んでいた薄紙を開く。
『Cool Glare!このお店大好きよ!』
ハツミが俺の勤めている店のブランド名を知っていた事が嬉しかった。俺がハツミに選んだ服は腰にベルトの付いたトレンチ風のジャケット、色はグレーで落ち着いた物を選んだがハツミの華のある雰囲気を壊さない為に光沢のある生地の物を選んだ。それに黒のインナーを合わせ、ボトムは細身なハツミの長い脚を惹き立てるためにセンタープレスのデニムを選んだ。
包みを全て開き終えたハツミの顔が綻ぶ。
『トモキ、ありがとう!とっても気に入って着れそうよ!』
俺はハツミの喜ぶ顔に心からの幸せを覚える。
「その服さ!実は俺の働いてる店の服なんだ。見て!」
そう言ってサイフのからスタッフカードを取り出し、ハツミに見せる。カードには俺の名前や写真の他に店のブランド名、チーフである嵩原さんの名前などが書かれている。
『そうなの?!トモキ、ショップ店員だったのね!』
それをハツミが見た瞬間俺は、一瞬だがハツミの顔に何かを懐かしむような表情を見た気がした。だがすぐに気のせいだろうと思い
「そうなんだ!もう3年になるよ!」
とハツミに答える。
『だからこんなにセンスがいいのね!』
そう言って俺がプレゼントしたジャケットをはおってみせる。
どぉ??似合う?そんな仕草を見せたハツミ。ハツミとテーブルを挟み向かい合う形でソファーに座っていた俺はハツミの座っていたソファーへと移動する。
「タグ外すね!」
そう言ってハツミがはおったままのジャケットの襟にハツミの後ろから手を伸ばし、タグを外す。インナーとボトムのタグも一緒に外しハツミに渡す。
そのタグをハツミは染々と見つめると不思議そうな顔をして俺を振り返り見つめた。
『どうして私のサイズをぴったり知ってるの??』
「それは…。」
そこまで言いかけ俺は手を伸ばし、ハツミを後ろから抱き締めた。ハツミは抵抗する様子もなく俺に体重を預ける。
「これでも服飾のプロの端くれですから、ハツミをこうして抱き締めただけでサイズは把握できます。」
『そうなの?!すごいわ!』
「けど俺は、ハツミの事は知らない事ばかりだよ…。」
そう言ってハツミのウェーブのかかった髪に顔を埋める。
『何でも聞いて?トモキに教えられない事なんて何もないから…。』
そう応じてくれたハツミに愛しさが募った。
―俺の事、好き??


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