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ハツミ
【OL/お姉さん 官能小説】

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トモキ 2nd Story-11

午前中店に入った嵩原さんからの電話では、午後5時には俺と入れ替わりに店に入れるという。その言葉の通り嵩原さんは4時50分に店に入った。
その時キャッシャーに入っていた俺は挨拶もそこそこに嵩原さんを呼び止め事情を話し、キャッシャーを変わってもらった。
予め選んでおいた服を店からかき集め、嵩原さんにキャッシャーを通してもらう。
「キリシマのそんな必死な顔久し振りにみたなぁ〜!そんなに可愛いコなのかぁ??おっ!!サイズが5号って事は随分華奢なコとみた!」
そう言いながら会計の済んだ服と服を個別に包む薄い紙、店の名前の書かれた紙袋、そしてリボンを俺に渡してくれた。
慌てて店の裏にあるロッカーへと走る俺に
「丁寧に包装しろよ〜!」
と叫び、自分は仕事に取り掛かる。
嵩原さんは本当にイイ人だ。もしハツミに俺の想いが伝わったら真っ先に嵩原さんに報告しよう。そう考えながら手早く、だが丁寧にハツミへのプレゼントの包装を済ませる。仕上げに紙袋へリボンを結びプレゼントの準備は万端だ。
後は俺の準備。鏡を見ながら髪をセットし直し、服に汚れがないかチェックする。服はハツミがどんな店を選んでも大丈夫なように、朝部屋を出る前に考え選んできた。

―よし!!

準備は総て整った。
ハツミとは特に時間を決めた訳ではなかったが、とにかく早くハツミに会いたかった。

もう一度鏡を確認し、身なりを整える。
ハツミがどんな仕事をしているのか俺は知らなかったが、なんとなく、ただなんとなくハツミの雰囲気から服のセンスや身なりには普段から気を使う仕事をしているのではないかと思った。
そんなハツミと一緒に過ごすからには俺も気合いを入れて、ハツミの隣を歩くにふさわしい男になろう。
そう心に決め、今日の朝一でケータイのメモリーに登録したハツミの番号へかける。

《Turururu…Turururu…Turu、もしもし!》
今回は無事にハツミに繋ったようだ。
「おまたせ!今仕事終わったからこれから待ち合わせ場所に向かうよ!!30分位で着けると思うから。」
《わかったわ!じゃぁ私もその辺りに着くように向かうね。じゃぁまた後で。》
「うん、気を付けてきてね!じゃぁ!」
電話を切ると直ぐに俺は駅へと向かう。店を出ようとすると嵩原さんが
「うまくいったら紹介しろよぉ!」
そう励ましてくれた。俺は
「もちろんです!」
そう答え、待ち合わせ場所へと急ぐ。
待ち合わせ場所に向かう途中、俺は電車に揺られながらハツミの事を想った。癖の無い真っ直ぐなロングヘアーの髪、シャープな輪郭、整った顔立ち、細い首、華奢な肩、非の打ち所のないハツミの体。
出来る事ならばまたハツミを俺の腕に抱きたい。けれど、もう二度と己の欲望に任せたような抱き方はしたくない。ハツミの総てを愛し、いたわり、俺を感じさせたい…。

待ち合わせのカフェに着くと先客は2人組の女の子たちだけ、ハツミはまだ来ていないようだ。入り口に近く、ハツミが来れば直ぐにわかるであろう場所に座りコーヒーをオーダーする。
ハツミには大人の余裕と言うのか、そんな雰囲気があった。身のこなしも仕草の1つ1つが洗練されていた。歳上の女の人と関わりを持つことは今までに何度もあったが、ハツミ程外見にも内面にも惹かれてしまう人に出会ったのは初めてだった。産まれてきて、初めてこんなに人をいとおしいと思った。なんとしてもハツミへの恋を実のらせたい。


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