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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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彼女を、支えるもの…-7

「ハロロォーーーン♪元気、絆?あっ元気ならこんな所に居ないか、こりゃ失敬!」

結局答えは見つからず、昨日と同じ彼女の見舞いに、うんざりする。

「何ー、結局読まなかったの、本」

昨日持ってきた本が、置いた位置とまるで変わって無いとこを目にし、読んでくれなかったことに、膨れる。

「ごめん、ちょっと合わなくて」

嘘、合わない筈が無い、美術関係なら対外の物には興味を示す、増してこんな牢獄のように暇な病室であれば尚更。

「ふーん。あっそうだぁ!私カステラ買ってきたの、君好きでしょ?通りのケーキ屋で
 美味しそうなの売ってたから、つい」

そう言って、袋からカステラを取り出し、まだ食べるとも言ってないのに、食べやすい大きさに切り出して来て。

ホント勝手だ、何時もそうだ、人の意見も考えにも耳を貸さず、一方的にやりたい放題
 僕が一体どんな想いで病室に居るのかも知らずに。

「はい、あーんしてぇ。」

何、笑ってんだ…

「あっそうそう!実はね面白い催し物を見つけたんだ、えーーと、あっ、これこれ。この
チラシに書かれているように、アクセスサッポロでね、トリックアートって言うのが開催されるんだって、いっぺんただの絵画のようだけど、実は違うんだって、何と角度を変えると別の絵に見えるんだって、これは絵画オタクとしては黙ってられないってしょ!勿論
行くよねっ!怪我だってこの調子なら」

「ふざけんなぁっ!!そんな軽々しく治ったらんな苦労しねーよっ!」

僕は爆発した、勢い余り彼女の差し出すカステラを手で弾き飛ばす

「何がトリックアートだっ!行きたきゃ一人で行けば良いだろっ!」
「あ、いや、でもこれは君の為に…」

「何が」
「だってぇ」

「催し物だの美術本だの、下らないっ!」
「そんな事っ!」

「冷静に考えろよっ!僕はもう死ぬんだぞっ!高校を卒業する頃には、いやこんな体じゃ
それより前に…」

自分でも吃驚するくらい汚い言葉で、溜まってた思いを容赦なく彼女にぶつける。
これで少しは、古ぼけた脳が矯正されたか、そう思いゆっくり彼女に視線を移すと

「杏…?」

彼女は泣いていた、瞼を強く閉じ、大粒の涙を流していた。
 そして椅子を倒し、何を言うでも無く病室を去って行った。

少々きつく言い過ぎたか、いや何も間違ってなんかいない
 そう自分に言い聞かせ、床に落ちたカステラに視線を落とす。


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