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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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決意-4

「なら確認しに行けば良いでしょ?」
「でも……」

彼と向き合う勇気が無い私の、背中を押してくれる菫。

「病院、は直球過ぎるから、彼の身内に訪ねるのが一番ね」
「また彼の家にお邪魔するの?」

私は、此間、彼の家に行って彼の母親に煙たがれた記憶を思い返す。

「だからって、なら私が聞きに行ってあげようか?アンタと一緒に居る時に彼とその家族と顔合わせた事があるから」
「い、良いよ、それなら私が行くよっ!」

急に彼と向き合えない自分が恥ずかしくなり、でもおかげで決心が付き、制服のまま彼の家へ向かう事に。

「あのババァが出てきませんよーにぃ」
「こらっ、口が悪いぞ杏」
「御免なさぁーい♪」

訪ねるのは私だが、せめてインターホンを押す役目は菫に頼み。
 そして音が鳴り響き、少しの合間の後、足音が近づき。

「はい……」
「あのっ!あ。」

ドアの向こうから聞こえる図太い声、出たのは見慣れない中年男性、というか。

「お、オジサン、お久しぶりです。」

それは絆のお父さんその人だ、今時珍しい関白亭主だからか、あまり家の事に関わらないので、まともに顔を見るのは久しぶり、一瞬誰かと思った。
 私は、オバサンは出て欲しく無い、だからいずみちゃんが出る事だけを考えていた物で
想定内の人物の登場に、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をした。

「今日は、お休みで?」
「まぁ」

くぅー間がもたん、いずみちゃん達と違い、会話がスムーズには行かず、動きの鈍い自動車を相手にしている気分だ。

「あの、オバサンは?」
「出掛けた」

何処にっ!?
 気の利かない短すぎる返答。いずみちゃんは、おそらく友達の家かな、態々それを聞く気にもなれん。私は気を取り直し本題へ。

「所で、その……絆、は?病院に行っても会えなかったんですけど、もしかして」

祈りを込めるように、恐る恐る口を開く。

「生きとる、倅は。会えなかったのは訳あって、別の部屋に移されてたからだろう、傷も深いし」

最初はぶっきら棒だったが、私達の深刻な思いが届いたのか、急に口数が増え、必要な情報を与えて来てくれて。私は「生きとる」の一言に不安と言う名の黒煙が一気に吹き飛んだ気分となり。

「ホントですかっ!?はぁー」
「杏!」

お互い顔を見合わせ、安堵の表情を浮かべる。

「…医者の話しでは、傷は深く、暫くは安静ではある物の、命に別状は無いって」

オジサンの付け足しに、絆の吉報が確実である事を確定させ。

「それじゃー杏、病院まだ開いてるだろうか、早速。」
「うん!」

そうと決まれば彼の待つ病院へもう一度足を運ぶ事にし、彼の家を後にしようとしたその時、私達の背中に向かってオジサンが

「スマンな、愚息があんな事をしたがあまり。」
「オジサン…」

本来耳にすべき言葉を聞けてホッとした私は、胸を張り、改めて彼の居る病院へ向う事に



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