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LOVE AFFAIR
【アイドル/芸能人 官能小説】

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7.罪より先に与えられる罰は無い-11

 村本の眼下には吊られた姿でうなされるように身を捩らせている悠花が横たわっていた。その視界の手前には、輪ゴム留めされたコンドームに包まれた男茎が、指も添えていないのに激しく蠢いていた。立膝で開いた脚の間にぶらさがる陰嚢が、上方に向かって引っ張られるようにせり上がってくるのを感じる。
 ファッション誌の中で美しい微笑みを向け、その爽やかな姿を妄想の中で辱めるしかなかった瀬尾悠花が、歯ブラシなんていう姑息な道具で性感を高められ、羞恥と闘いながら淫靡な反応を露見させてしまっている――
「うあぁ……、悠花ちゃん。イクッ…! は、悠花ちゃんが、乳首イジられてるとこ見ながら、イッちゃうよぉっ!」
 逐一報告など求めていないのに、射精の報せがもたらされた。
 閉じてはならない視界に、もしコンドームがなかったらと思うとゾッとするような光景……、跪いた股間の中心で暴れまわる男茎の先が白く染まったかと思うと、次々と精液が迸り、コンドームを膨らませていく様を見なければならなかった。トイレで見てしまった黄ばんだ淀みは、いったい何回目なのかわからなくなってくる今回の射精においても大量で、先端に収まらずに、男茎の裏側の筋が寄り集まったあたりへ流れ落ちているのが見える。
「……だ、出したんでしょ? 歯ブラシ、どけてよ」
 放出している最中も、それが終わった後も、ずっと歯ブラシは乳首を小さくこねくり回していた。何度見せられても、この男の射精には慣れない。体の全ての肌の上を這いまわるかのような、乳首を起点として広がるゾワゾワした騒めきに包まれた状態で、男の愚劣な快楽の具として晒されているのは、精神が耐えれなかった。
「ふふっ……、オッパイ、き、気持よくなってきちゃったぁ?」
「何回言わせるの? ……そんなわけないでしょ?」
「でもぉ、ち、乳首立ってるよぉ?」
「別に、気持ちよくなくたって、たつし……そうやって変なことされたら、誰だってそうなる」
 あくまで悠花は認めようとしなかった。歯ブラシに湧出された乳首の反応、そして体全体を包み始めた焦燥は生理現象に過ぎないと言い張った。
 それは自分自身に対して言った言葉でもあった。本当は細かく乳首を歯ブラシで擦られて、バストの中に充満する性感にずっと苛まれている。だが絶対に、男に対しても、自分自身に対しても、……誰に対しても、認めることはできなかった。
「でもぉ……、悠花ちゃんの乳首、コリッコリになっててさぁ……」
 乳首を攻めていた二本の歯ブラシが急にバストを下ると、麓の方から円を描き、周回を重ねるごとに軌道を狭めて麗しい起伏を登ってくる。
「ンッ……はっ……」
 すると溜息のような声が漏れ、頭の上の手のひらを握りしめるが、どうしても背中が反って小刻みに震えてしまうのだった。
「ほらほら、乳首がまたイジられちゃうよぉ? ……近づいてきたでしょぉ?」
 男が顔をじっと見つめたまま今の状況を伝えてくると、悠花はどうしても、迫ってくる歯ブラシの感触に意識が向き、弾かれた時の期待感が乳首に充溢した。
「うふっ……、ほら来るよ? 来るよ? ……、……ほらっ!」
 実況しながら、またグイッと歯ブラシが押し付けられ、更に強く、乳首を弾かれた。
「んんっ! ……あぁっ!」
 歯ブラシの圧力に比例するかのように、大きな声が出た。
(あっ……、ヤバい……。やめて……)
 スカートの奥の奥、悠花の体内で何かが溢れてきそうな予兆が起こり、慌てて力を入れて宥めようとした。
 拘束されてすぐに男が言ってきた言葉が脳裏をかすめる……。
 絶対に、この感覚だけは抑えこまなければならなかった。
「あぁ……、は、悠花ちゃん。もっと……、もっと聞かせて? エッチなお声」


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